更年期世代にぜひとっていただきたい食材のなかに、「切り干し大根」があります。地味な印象がありますが、実は、更年期の身体を整えるための栄養素が豊富な日本のスーパーフードです。
ウエルネス&ビューティーライターの筆者が、切り干し大根をもっと食卓に乗せるべき理由とおすすめの食べ方をご紹介します。
■生の大根よりも栄養価が高い
切り干し大根からは、生の状態の大根よりも多くの栄養素がとれます。天日で干すことで栄養素も凝縮され、含有量が増えるためです。
■切り干し大根が更年期世代に必要な理由
更年期世代が注意したいことのひとつに、エストロゲンの分泌量の減少による骨密度の低下があります。この予防として、「カルシウム」が豊富な切り干し大根は打ってつけの食材です。
作り置きにも向いている食材ですので、ぜひ日常の常備菜として親しんでいただきたいものです。
■内臓脂肪が気になる方にもおすすめ
切り干し大根は脂質を分解する「消化酵素」と、腸内環境を整えコレステロール値を下げる「食物繊維」を豊富に含んでいます。
内臓脂肪が増えやすい更年期には、どちらも必須の栄養素です。
■更年期に気をつけたい貧血対策にも
更年期にはホルモンバランスが乱れやすくなり、自律神経の乱れにつながることから貧血を起こしやすくなるといわれています。このような状態の時にも切り干し大根が役立ちます。
生の大根(100g)の鉄の含有量が0.2mgに対し、切り干し大根(100g)の鉄の含有量は9.7mgです。また、「ビタミンC」を含む食材と一緒に調理することがポイントです。吸収率がアップします。
■切り干し大根のお手軽レシピ3選
煮物だけではない、シンプルで目先も変わる切り干し大根の食べ方をご紹介します。
(1)切り干し大根パスタのジェノベーゼソース
切り干し大根をパスタに見立てた一品です。腸活にも役立ちます。
材料(2人分)
・切り干し大根 30g
・バジル 10枚
・松の実 10g
・オリーブオイル 大さじ2
・にんにく ひとかけ
・塩 少々
・粉チーズ 大さじ1
作り方
(1)切り干し大根は水で戻して、しっかり水気を絞っておきます。
(2)フードプロセッサーに松の実、にんにく、塩、粉チーズ、半量のオリーブオイルを入れて攪拌します。
(3)(2)にバジルと残りのオリーブオイルを加えてさらに攪拌します。
(4)(1)を(3)で和えれば完成です。
(2)切り干し大根のごまマリネ
冷蔵庫で2~3日もちます。常備菜におすすめです。
材料(作りやすい分量)
・切り干し大根 30g
・にんじん 1本
・酢 大さじ2
・熱湯 大さじ2
・はちみつ 大さじ1
・ごま油 大さじ1
・塩 少々
・すりごま 適宜
作り方
(1)切り干し大根は水で戻して、しっかり水気を絞っておきます。
(2)にんじんは千切りにしておきます。
(3)酢、熱湯、はちみつ、ごま油、塩を混ぜ合わせ(1)と(2)を加えて和えたら、冷蔵庫で3時間ほど置きます。
(4)すりごまを加えて完成です。
(3)切り干し大根とパプリカのサラダ
ビタミンCが豊富なパプリカと調理することで、切り干し大根の鉄分の吸収率がアップする一品です。
材料(作りやすい分量)
・切り干し大根 30g
・パプリカ 1個
・マヨネーズ 大さじ2
・ポン酢しょうゆ 大さじ2
・オリーブオイル 小さじ1
・塩、こしょう 適宜
作り方
(1)切り干し大根は水で戻して、しっかり水気を絞っておきます。
(2)パプリカは千切りにしておきます。
(3)マヨネーズ、ポン酢しょうゆ、オリーブオイルを混ぜ合わせ、そこに(1)と(2)を加えてよく和えます。
(4)塩、こしょうで味を調えれば完成です。
切り干し大根はアレンジもしやすい、思いのほか便利な食材です。保存も効きますから、ぜひストックを切らさないようにしていただけたらと思います。食にも工夫し、ゆらぎの時期を健やかにお過ごしください。
(ウエルネス&ビューティーライター ユウコ)
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・更年期の不調を和らげる野菜3つ
【参考】
※[切り干し大根は栄養の宝庫]なんとカルシウムは大根の20倍! – カゴメ
※食物繊維 – わかさ生活
※大根 – わかさ生活
※生と乾物の栄養を比べてみましょう – 日本医師会