代謝が落ちて痩せにくくなってくる、40・50代。その強い味方が「乾物」なのをご存知ですか? 乾物は低カロリーで食物繊維が豊富に含まれており、ダイエットに役立ってくれます。
管理栄養士の筆者が、痩せたい40・50代におすすめの乾物と、気軽に取り入れられる食べ方のアイデアをご紹介します。
■乾物が40・50代におすすめの理由
乾物には、食物繊維が豊富なものが多く、便秘を解消して代謝を上げる働きが期待できます。
低カロリー・低糖質であることからも、ダイエットに役立ちます。
また、乾物は水分が抜けて栄養素が凝縮されているため、生の食材よりも効率よく栄養素を摂取できる点も、嬉しいポイントかと思います。
カルシウムや鉄など、女性が意識して摂取したい栄養素が豊富な乾物も多いため、美容や健康のために乾物を取り入れましょう。
■痩せるために食べるべき乾物3選
(1)高野豆腐
高野豆腐には、
レジスタントプロテインは、食べ物の脂質を包み込んで体外に排出し、血液中のコレステロール値を下げる働きや、食後の血糖値上昇を抑える働きがあり、ダイエットに役立ちます。
たんぱく質が豊富なので、満腹感を得やすいことからも、ダイエット中に向いている乾物です。
痩せたい人が「高野豆腐」を食べるなら
和食にすることが多いですが、トマトと組み合わせて洋風にするのもおすすめです。
トマトに含まれる「リコピン」には、脂肪細胞が成長するのを抑える働きや、脂肪燃焼を促す働きがあるため、組み合わせることでダイエット効果が高くなります。
戻した高野豆腐で、トマト煮やトマトスープにしていただきましょう。
(2)ひじき
乾燥ひじきには、100g中51.8gと非常に多くの食物繊維が含まれているため、腸内環境を整えて代謝を上げる働きがあります。
また、ひじきに特徴的な栄養素である「ヨウ素」には、新陳代謝を促す働きがあるため、基礎代謝を上げて痩せやすい体づくりに役立ちます。
「カルシウム」や「鉄」も豊富なので、骨粗しょう症対策が大切な更年期の女性や、貧血気味の方は意識して摂取しましょう。
痩せたい人が「ひじき」を食べるなら
戻したひじきと、鶏むね肉・えんどう豆・レモンを使って、サラダにするのがおすすめです。
動物性たんぱく質とレモンに含まれるクエン酸によって、鉄の吸収率を上げることができ、腹持ちが良いサラダにすることができます。
また、青魚と組み合わせるのもおすすめです。青魚に多く含まれる必須脂肪酸の「EPA」や「DHA」には、体脂肪を燃やす働きがある褐色脂肪細胞を増やし、肥満予防やダイエット効果があることが分かっています。
EPAやDHAは調理過程で失われることが多いため、「ひじきとサバ缶の炊き込みご飯」や「ひじきとイワシ缶の味噌汁」などにして、余すことなくいただきましょう。
(3)干し椎茸
干し椎茸に含まれる「エリタデニン」という成分は、血液中のコレステロール代謝を促して、コレステロール値を下げる働きがあり、肥満予防やダイエットに役立つといわれています。
また乾物であることから、生の椎茸よりも豊富な食物繊維を効率よく摂取することができ、便通を良くして便秘予防・代謝アップに役立ちます。
痩せたい人が「干し椎茸」を食べるなら
大豆やごぼう、人参と組み合わせて「炊き込みご飯」にするのがおすすめです。
大豆には、「サポニン」や「レシチン」という脂質代謝を活発にする成分が含まれるため、干し椎茸と組み合わせると、よりダイエット効果を高めることができます。
食物繊維やダイエット成分が豊富な炊き込みご飯なので、罪悪感も少なく、干し椎茸の旨味で美味しくご飯を食べられますよ。
乾物は保存性も高いため、常備しておくと、「あと一品何か作りたい」という時にも便利かと思います。ぜひ、ダイエットに乾物を活用してくださいね。
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
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・痩せたい40・50代が使ってはいけない食材3つ
【参考】
※高野豆腐にレジスタントタンパクが多く含まれる理由 – 旭松食品
※コレステロール低下や抗腫瘍作用に期待 味噌に含まれる”消化されないタンパク質” – マルコメ
※ヒジキ – わかさ生活
※シイタケ – わかさ生活
※大豆 – わかさ生活
※魚を食べると体脂肪が燃焼するメカニズムを解明 EPAとDHAの効果 – 創新社