40・50代になると、気になってくるのがお腹まわりのお肉です。体重はそう変わっていないのに、お腹まわりの脂肪が増えてきます。
その大きな原因は、普段の生活習慣にあります。
女性の体型改善専門パーソナルトレーナーの筆者が、お腹のムダ肉ができやすい5つの習慣について解説します。
■お腹のムダ肉の原因2つ
なぜお腹にムダ肉ができてしまうのでしょうか?大きな原因は2つあります。
筋肉量の低下
お腹のムダ肉が増える理由の一つは筋肉量の低下です。筋肉量が減り脂肪が増えることで、お腹の脂肪が目立ってしまいます。
筋肉と脂肪を比較すると、同じ重量で脂肪は20%大きく、軟らかく下に垂れる性質があります。
普段から運動不足だったり、たんぱく質の少ない食事などをしていたりすると、徐々に筋肉量が低下して、代わりに脂肪が増加してきます。
そうして、「気づいたらお腹が垂れていた」ということになります。
姿勢の悪化
姿勢の悪さが、お腹まわりのムダ肉を増やすことにつながります。
例えば猫背。背骨が前側に曲がることで、お腹に脂肪が集まり脇腹からあふれてしまいます。
ですから、姿勢を悪くしてしまう習慣を避け、良い姿勢でいやすい習慣を作っていきましょう。
■お腹のムダ肉がつきやすくなる5つのNG習慣
(1)長時間座りっぱなし
長時間の座りっぱなしは、筋肉を固くして、姿勢を悪化させ、悪い姿勢を固定化。お腹にムダ肉がつきやすくなります。
それを防ぐためには小まめに立ち上がって体を軽く動かすこと。タイマーを使って30分ごとに立ち上がることを意識しましょう。
(2)ストレッチをしない
ストレッチをしないことも、お腹のムダ肉をつきやすくする原因です。筋肉を固くして姿勢を悪くしてしまいます。
姿勢が悪くなる原因は、そもそも柔軟性や筋力などが低下して、骨が悪い並びになってしまうこと。固くなった方へ骨が引っ張られ、姿勢が悪くなってしまいます。
それを防ぐために、毎日のストレッチを意識して行うようにしましょう。
(3)運動をしない
運動不足でも、お腹のムダ肉が目立つようになります。その理由は筋肉が減少するからです。
筋肉は体を動かすことで維持されます。しかし、普段から定期的な運動習慣がない場合、筋肉は徐々に減っていき、代わりに脂肪が増加します。
厚生労働省は、週2回、1回につき30分程度の運動を1年以上続けている人を「運動の習慣がある人」としています。まずはこのラインを目指しましょう。
ジムに行かなくてもOK。自宅で簡単にできる自体重筋トレなどから始めてみましょう。
(4)お肉・お魚を摂らない
お肉・お魚を摂らないことも、お腹の筋肉を減らす原因です。たんぱく質不足になる可能性があるからです。
筋肉を維持・増加させるためには、たんぱく質がとても大切。必要な量をとらなければ筋肉はどんどん減っていき、脂肪が増加します。
たんぱく質が多く含まれている食品は、お肉とお魚。低脂質のお肉とお魚を、「毎食」手のひら一枚分以上を目安に、食べることを意識しましょう。
(5)睡眠時間が短い
睡眠時間が短いことも、お腹のムダ肉を増やすかもしれません。
睡眠不足は、脂肪を燃焼させるホルモンである成長ホルモンの分泌を減少させ、その一方で、筋肉を分解させるホルモンであるコルチゾールの分泌を促進します。
これを防ぐためには、できるだけ多く寝ることが大切です。
7〜9時間の睡眠を、アメリカの睡眠に関する研究団体National Sleep Foundationは推奨しています。
少しでも多く睡眠をとって、美しい体型を維持しましょう。
お腹のムダ肉を発生させないためには日常での習慣がとても大切。睡眠・栄養・運動を意識して、美しいスタイルを作っていきましょう。
(パーソナルトレーナー 藤本 千晶)
【関連記事】
・寝る前10回で強烈に効く!下腹を凹ませるエクサ
・知らない間に太る!?今すぐ変えたいNG生活習慣
・40・50代のお腹が出るのはなぜ?凹ますためにすべき事3つ
・秋こそ痩せやすい!秋にすべき痩せる習慣3つ
【参考】
※21世紀における国民健康づくり運動《健康日本21》 身体活動・運動 – 厚生労働省
※睡眠について – 小郡三井医師会
※成長ホルモンが出なくなるとどうなる? – ファイザー
※健常者におけるコルチゾール上昇と筋力・筋肉量の因果関係を解明 – 九州大学
※How Much Sleep Do We Really Need? – Sleep Foundation