年末年始は通常の生活と違って、食べ物や飲み物を口にしている時間が長かったかと思います。ダラダラ食べたり飲んだりして、胃や腸はお疲れ気味かもしれません。
管理栄養士の筆者が、胃腸の調子を整える飲み物をご紹介します。
■胃腸を整えるために意識すること
疲れた胃腸に“刺激”が強いものはさけたいところ。具体的には、カフェインや味が濃いもの、炭酸などです。
また、「食物繊維」は消化に時間がかかるため胃腸に負担がかかると思われがちですが、飲み物から摂取する程度の食物繊維の量であれば問題ないと考えられます。
むしろ、適量の食物繊維を摂取することで腸内環境が整えられ、排便がスムーズになることで代謝の良い身体づくりに役立ちます。
以上のことをふまえて、飲み物で疲れた胃腸をケアしていきましょう。
■疲れた胃腸に◎!胃腸の調子を整える飲み物4つ
(1)シナモンドリンク
シナモンの香りには、胃液の分泌を高めて消化を促す働きがあるのだそう。
また、血行を良くする働きもあるため、胃腸の機能を高める効果も期待できます。
ポイント
市販のシナモンティーを使っても良いですが、シナモンパウダーを常備しておくと活用しやすいので便利です。ホットミルクや紅茶、ココアにシナモンパウダーをかけるだけでシナモンを取り入れることができますよ。
(2)甘酒
“飲む点滴”と呼ばれるほど栄養価が高い甘酒の原材料には酒粕や米麹が使われますが、それらを摂取することで腸内で善玉乳酸菌&乳酸菌が増えることが報告されています。
また、甘酒には「オリゴ糖」や「食物繊維」などの栄養素も含まれているため、腸活効果が期待できる飲み物だといえます。
栄養素の消化・吸収を助ける「麹菌」も含まれるため、疲れた胃腸の機能をサポートしてくれますよ。
ポイント
甘酒はホットでもアイスでも美味しく飲めますが、胃腸の血行を良くするためにはホットで飲むのがおすすめ。
血行促進効果がある生姜や、食物繊維が豊富なココアをプラスして飲むと、さらに胃腸ケアの効果UPが期待できます。ぜひ、試してみてください。
(3)白湯×梅干し
食べ過ぎた後は、身体がむくみやすくなっています。そのため、水分をしっかり摂取してデトックスすることが大切です。
白湯を、疲れた胃腸に負担をかけないように人肌程度の温度で飲みましょう。
ポイント
白湯には、干し梅や梅干しをプラスするのがおすすめです。梅に含まれる「クエン酸」などの有機酸には悪玉菌を殺菌する働きがあり、胃や腸の善玉菌が優勢になる状態を作り出すことで胃腸の機能を高めてくれるのだそう。
白湯に加えることでさっぱりと飲みやすくなるため、食べ過ぎで食欲がないときにもおすすめですよ。
(4)100%りんごジュース
りんごは、消化が良いフルーツとして知られています。胃酸が少ないときには胃酸を増やす働きがあり、胃酸が多いときには胃酸を中和させる働きがあるため、疲れた胃腸の機能をサポートする優秀な食品だといえます。
さらに、りんごには水溶性食物繊維の一種である「ペクチン」が豊富に含まれています。ペクチンは、腸内の善玉菌を増やすことで腸内環境を整える働きがあるため、腸活効果が期待できますよ。
ポイント
りんごジュース単体でも胃腸を整える効果は期待できますが、整腸作用のあるヨーグルトや乳酸菌飲料と割って飲むことも◎。マイルドなやさしい味になりますし、乳製品の「タンパク質」も摂取できるので満足感も得やすいですよ。
りんごの栄養を摂取するために、なるべく100%のストレートジュースを選んでくださいね。
年末年始だけではなく食べ過ぎや飲み過ぎで胃腸が疲れたと思うときには、ぜひご紹介した飲み物を取り入れてみてくださいね。
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
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【参考】
※シナモン – わかさ生活
※腸内環境改善効果 – 森永製菓
※【甘酒は飲む点滴!美容・健康効果とは?体に嬉しい栄養はいっぱい!】 – わかさ生活
※梅 – わかさ生活
※りんごの効用 – 青森りんごTS導入協議会
※りんご – わかさ生活
※ペクチン – わかさ生活