「シミ」が一段と気になる季節になってきましたね。日焼け止めなどを使ったスキンケアはもちろんのこと、毎日の食事で身体の内側からもシミ対策を意識したいところです。
管理栄養士の筆者が、シミ対策に役立つ栄養素&おすすめの食材をご紹介します。
■シミのできるメカニズム
紫外線などの外部からの刺激を受けると、メラノサイトという色素形成細胞で「メラニン」という色素が作られます。
メラニンは、通常は肌のターンオーバーによって体外へと排出されていきますが、ターンオーバーが乱れていたり、紫外線をたくさん浴びたりして肌に過剰なメラニンが蓄積すると、シミの原因になってしまいます。
■シミ対策におすすめの栄養素&食材
シミ対策にはスキンケアなどの外側からのケアも大切ですが、毎日の食事からもアプローチしていくことが重要です。
シミ対策におすすめする、6つの栄養素と食材をご紹介します。
ビタミンC
まずは、シミ対策として最も知られている「ビタミンC」を積極的に摂りましょう。
ビタミンCは、メラニンが作られる際に働く「チロシナーゼ」という酵素の働きを阻害するため、美白効果が期待できる優秀な栄養素です。
抗酸化作用があることから、肌の老化対策にもおすすめですよ。シミだけでなく、たるみやシワが気になる方も、積極的にビタミンCを摂りましょう。
ビタミンCが多い食品
「ビタミンC」は、ピーマンやさつまいも、グレープフルーツなどに多く含まれています。
ビタミンCは熱に弱い性質をもちますが、ピーマンやさつまいもに含まれるビタミンCは細胞壁やデンプンに守られているため、加熱にも強いといわれています。
ビタミンE
「ビタミンE」は強い抗酸化作用があることから“若返りビタミン”とも呼ばれ、エイジングケア効果の高い栄養素です。
血行を良くする働きもあるため、肌のターンオーバーを活発にしてシミを体外に排出する効果が期待できます。
ビタミンEが多い食品
「ビタミンE」は、ナッツ類やかぼちゃ、うなぎなどに多く含まれています。
ビタミンEは脂溶性なので、油や牛乳などの「脂質」を含む食材と一緒に摂ることがおすすめですよ。
L-シスチン
「L-シスチン」というアミノ酸もビタミンCと同様に「チロシナーゼ」の働きを阻害するため、シミ対策の強い味方になる栄養素です。肌のターンオーバーを促す働きもあるため、シミを体外に排出するのを手助けしてくれます。>
また、L-シスチンは髪の材料でもあるため、コシのある髪づくりにも役立ちます。シミ対策とあわせて、美髪づくりにも力を入れたいという方におすすめですよ。
L-シスチンが多い食品
「L-シスチン」は、牛肉やレバー、鮭、ブロッコリーなどに多く含まれています。
エラグ酸
「エラグ酸」にも「チロシナーゼ」の活性を阻害する働きがあるため、シミ対策におすすめです。
また、エラグ酸には強い抗酸化作用があります。これは、細胞老化の原因となる過酸化脂質の生成を抑える働きがあるため、エイジングケアに役立ちます。
エラグ酸が多い食品
「エラグ酸」は、ザクロやいちご、クランベリー、ナッツ類などに多く含まれています。
ビタミンB2
「ビタミンB2」は、補酵素になることで肌のタンパク質の合成をサポートしています。そのため、肌の新陳代謝が促され、シミを体外に排出しやすくなります。
ビタミンB2が多い食品
「ビタミンB2」は、レバーや卵、納豆、干ししいたけなどに多く含まれています。
ビタミンB2は水溶性であるため、下処理で洗いすぎないようにしたり煮汁ごと使ったりするなどの工夫をすると良いですよ。
亜鉛
「亜鉛」は、肌などで新しい細胞が作られる際に酵素として働きます。その結果、スムーズにタンパク質が合成されると、肌の新陳代謝が促されます。「ビタミンB2」と同様に肌の新陳代謝が活発になることで、シミを体外に排出しやすくなります。
髪の新陳代謝も促されるため、白髪や抜け毛が気になる方にもおすすめですよ。
亜鉛が多い食品
「亜鉛」は、牡蠣やほたて、納豆、パルメザンチーズなどに多く含まれています。
亜鉛は「ビタミンC」と一緒に摂ることで吸収率が高くなるため、ピーマンやさつまいも、レモンなどの食品と一緒に食べることがベストです。
特にこれからの季節に注力したい、肌のシミ対策。スキンケアなどの紫外線対策はもちろんのこと、毎日の食事からもアプローチして、コツコツとシミ対策をしていきましょう。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
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【参考】
※シミができるメカニズム – エスエス製薬
※肝斑の原因 シミのメカニズム – 第一三共ヘルスケア
※美白製品とその作用 – 日本香粧品学会誌