「夏は痩せやすい季節」と思っている方が多いかもしれませんが、それは間違いです。「夏太り」という言葉があるように、むしろ夏は太りやすい季節といえます。
パーソナルトレーナーの筆者が、なぜ夏太りしてしまうのか、夏太りを招く生活習慣と、その改善策をご紹介します。
■「夏太り」してしまう原因2つ
(1)基礎代謝の低下
「基礎代謝」とは、呼吸や血液の循環、体温の維持など、生命活動維持のために使われるエネルギーのことです。
気温が高い夏は、冬と比べて体温を維持するエネルギーが小さいこともあり、基礎代謝が低下しやすい季節といえます
更に夏は、冷房や冷たい食べ物や飲み物、シャワー浴などで体を冷やしがちになるため、基礎代謝に悪影響を与えてしまいます。
基礎代謝は一日の総消費エネルギー量の約60%を占めているといわれているため、基礎代謝が低下すると、消費エネルギー量も減少し、太りやすくなってしまいます。
(2)自律神経の乱れ
夏は冷房がガンガンに効いた室内と、うだるような暑さの屋外とで温度差が大きくなりやすく、この急激な温度変化によって自律神経が乱れてしまいます。
「自律神経」とは交感神経と副交感神経から成り、体温調節や消化活動など、生命維持のコントロールをする役目を果たしています。
交感神経と副交感神経は、電気にたとえるならば、オンとオフの関係です。「自律神経が乱れた状態」とは、このオンとオフの切り替えがうまくできなくなった状態です。
自律神経が乱れてしまうと、体に様々な不調をもたらすだけでなく、「冷え」や「むくみ」をもたらすため、太りやすくなるといえます。
■夏太りを招く生活習慣と改善策3選
夏太りは生活習慣の中でもたらされると考えられます。夏太りを招く3つの生活習慣と、それらに対する改善策をご紹介します。
(1)「冷たいもの」の摂りすぎ
「暑いから…」といって冷たい食べ物や飲み物ばかりを摂っていませんか?
冷たいものを摂りすぎると、胃腸の働きが低下します。すると基礎代謝の低下や食欲不振をもたらしてしまい、夏太りへとつながります。
改善策:「体温以上の温かいもの」を摂る
基礎代謝の低下を防ぐには、体温以上の温かいものを摂って、体の内側から温めるようにしましょう。
例えば「冷たいおそば」ではなく「温かいおそば」を摂るようにしたり、「アイスティー」ではなく「ホットティー」を選んだりするようにします。
(2)運動不足
夏は暑さを避けるために、体を動かす機会が少なくなりがちです。
そうなると、余ったエネルギーは「中性脂肪」として、脂肪細胞に蓄えられてしまいます。
また、筋肉量も減少するので、夏太りしやすくなります。
改善策:少し早起きをして適度に体を動かす
まだ暑くならない早朝のうちに、「ウォーキング」や「ストレッチ」のような無理なく続けられる運動を行うようにします。
朝日を浴びながら適度に体を動かすことは、運動不足解消だけでなく、自律神経のバランスを整える効果もあります。
20~30分程度、呼吸が激しく乱れない程度の強度で行いましょう。
もし外に出て運動するのが難しい場合、お部屋の中で朝日を浴びながらストレッチをするのもおすすめです。
(3)生活リズムの乱れ
暑さで寝苦しくて、夜遅くに起きたり夜ふかししたりして、生活リズムが乱れてしまっていませんか?
そうなると自律神経も乱れて、太りやすくなってしまいます。
改善策:朝食をしっかり摂る
朝食を摂ることで体を目覚めさせることができ、生活リズムを整えることができるといわれています。
また、朝食を摂ると体温が上昇し、基礎代謝アップにもつながります。朝、時間がないという場合は、前の日のうちに朝食の準備を済ませておくとよいでしょう。
夏太りに悩まされないようにするには、ご紹介したように毎日の生活習慣が大切です。ぜひ、3つの改善策を実践してみてくださいね!
(パーソナルトレーナー 町田 晋一)
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