骨盤の内側にある筋肉の「骨盤底筋群」は、細い筋肉で構成される「インナーマッスル」で、内臓を支える役割を持っています。加齢とともに衰えやすい筋肉ですが、女性の場合は出産が原因で衰える場合もあります。
一方で、年齢とは関係なく、姿勢が悪いと、骨盤周辺のインナーマッスルは正しく使われません。若い人でも姿勢が悪い人が増えてきたのに伴い、20代からも骨盤底筋群の衰えがみられています。
今回は、骨盤底筋群を鍛える簡単エクササイズを2つご紹介します。
■骨盤底筋群の衰えをチェック
以下の項目に当てはまる方は、ご紹介するエクササイズで骨盤底筋群を鍛えることをおすすめします。
□くしゃみをしたら尿漏れした経験がある
□走ると尿漏れ
□運動習慣がない
□下腹部がポッコリしている(便秘・頻尿・肥満によって)
■骨盤底筋群を鍛える簡単エクササイズ2つ
(1)イスに座って行うタオルエクササイズ
内ももを閉めることで骨盤内の筋肉に働きかけ、骨盤底筋群を鍛えます。
(1)つま先とヒザを正面に向け、イスに座ります。
(2)ヒザにタオルをはさみ、10秒キープしたら緩め、再度力を入れます。これを10回行いましょう。
(2)フロアで鍛えるエクササイズ
ヒップ・肛門・膣を内側に引き締めるイメージで行うと、骨盤底筋群が使われやすく効果的です。
(1)仰向けに寝て、かかとをヒップに近づけます。
(2)息を吸って、吐きながら骨盤を上にあげます。上半身からヒザまでが一直線になるようし、10秒間キープしておろします。これを5回繰り返しましょう。
骨盤底筋群の衰えは、ご紹介したエクササイズで改善できるものもありますが、「尿失禁」については外科的な手術を要するものもあります。気になる方は専門医を受診しましょう。
(日本ウォーキングセラピスト協会代表理事 長坂靖子)