忙しい時やご飯を作る時間がない時に頼りたいのが、コンビニのおにぎりですよね。実は、おにぎりも薬膳の知恵を使えば立派な薬膳ご飯になるのです。
国際薬膳調理師の筆者が、「疲労」「胃の不調」「むくみ」を改善させたい時におすすめのコンビニおにぎりをご紹介します。
■疲労感には「鮭おにぎり」
鮭には、生命エネルギーである「気(き)」をおぎなう作用があります。気には、元気ややる気を与える作用があるため、気が足りなくなると疲労感を感じやすくなると薬膳のベースになっている中医学(中国伝統医学)では考えられています。
だるさを感じたり、疲労を感じたりする時には「鮭おにぎり」を選びましょう。また、鮭には貧血や肌荒れを改善する効果も期待できますので、女性の不調をケアする心強い食材の1つです。
疲労がたまっている時は気の量が少なく身体が冷えている場合が多いので、生姜などの身体を温める食材が入ったスープも一緒に摂ることをおすすめします。
■胃の不調には「梅おにぎり」
梅には、整腸作用や食欲増進を促す作用があるといわれています。食欲がない時や、胃の不調を感じる時には「梅おにぎり」を選ぶと良いでしょう。
そんな梅おにぎりと一緒に飲みたいお茶は、「ほうじ茶」です。ほうじ茶には身体を温める働きがあります。
中医学においては、食事が十分に摂れないと身体が冷えやすくなるといわれていますので、食欲がない時はほうじ茶を一緒に購入すると良いでしょう。もちろん、胃に負担がかからないように、ホットのほうじ茶を選ぶことが大切です。
■むくみを感じる時は「わかめおにぎり」
わかめには、余分な水分を排出する利水作用(りすいさよう)という働きがあるため、むくんでいる時におすすめしたいおにぎりです。
一緒に飲むお茶は、利尿作用がある「緑茶」が良いでしょう。一緒に摂ることにより、余分な水分を排出しやすくなります。
むくみ緩和のほかにも、わかめなどの海藻類はエイジングケアができる食材の1つだといわれています。普段、海藻類をなかなか摂る機会がないという場合は、わかめおにぎりを食べて内側からエイジングケアをしてみると良いでしょう。
私たちの身近にあるおにぎりも、自分の体調と相談しながら選ぶことで自分を労わる食事になります。ぜひ、おにぎりを選ぶ時の参考にしてみてくださいね。
(薬膳ライフバランスプランナー/国際薬膳調理師/コラムニスト 倉口ゆうみ)
【関連記事】
・腸活に役立つ「チョコレート」の選び方&食べ方って?
・ 納豆にちょい足しで効果倍増!?「納豆に加えたい食材」3選
・甘酒のNG飲み方とは?栄養士が教える「甘酒のとり方」
・納豆も!?腸活に役立つ「味噌汁に入れたい食材」5つ
【参考】
※武 鈴子「決定版 和の薬膳食材手帖」(2019)家の光協会
※喩静・植木もも子 監修「薬膳・漢方 食材&食べ合わせ手帖」(2012年)西東社