近年は健康ブームで、さまざまな健康法がありますね。朝食に関しても健康法がありますが、薬膳の世界では朝からしっかり食べることが理想とされています。
しかし、食べ方によっては身体を冷やしたり、疲れを招きやすい場合もあります。
国際薬膳調理師の筆者が、朝食時のNG習慣を3つご紹介します。ご自身の朝食時のことを思い浮かべながら読み進めてください。
■薬膳的「朝食時のNG習慣」3つ
(1)トースト、コーヒーのみの朝食
手軽に食べることができるパンは、忙しい朝の味方。そのパンと合わせて、一緒に飲む朝のコーヒーは格別に美味しいですよね。しかし、薬膳のベースになっている中医学(中国伝統医学)においては、どちらも身体を冷やす性質だといわれています。
だからといって、パンやコーヒーが身体に悪い食材というわけではありません。冷えや疲れを招くという観点から見るとエネルギーをおぎなう作用等はないため、パンとコーヒーだけという組み合わせは、疲れやすくなったり冷えやすくなるのです。
朝はパン派という方は、「気」と「血」をおぎなうツナやチーズをのせたトーストや芋類を入れた野菜スープをプラスすると、身体を温めながらエネルギーをおぎなうことができます。
(2)生野菜サラダ、フルーツ、ヨーグルトのみの朝食
生野菜サラダ、フルーツ、ヨーグルト、スムージーなどは、一見、身体に良さそうと思われるかもしれませんが、中医学においては、加熱をしていない食材は身体を冷やしてしまうと考えられています。
冷えることによって体内の巡りが悪くなり、疲れを感じやすくなったり太りやすくなるといわれていますので、加熱したものを一品はいただくことを意識しましょう。
例えば、「みそ汁やスープ類などの汁物をプラスする」「フルーツ+ヨーグルトに、身体を温める作用があるシナモンパウダーをふりかける」「身体を温める作用がある紅茶をホットでいただく」などは、手軽にとり入れやすい方法なので、お試しください。
(3)お腹いっぱいまで食べる
しっかり食べることは大事ですが、「お腹いっぱい」と満腹になるまで食べてしまうことはNGです。なぜなら、消化に時間がかかるため、エネルギーを消耗して疲れやすくなってしまうからです。
目安としては、「もう少し食べられるな」というくらいで食べ終えると、だるさを感じにくくなり、集中して仕事へ向かいやすくなるでしょう。また、脂っこいものや辛いものなどの食事も消化に時間がかかるため、薄味でシンプルな味付けを心がけることも大切です。
朝食は毎日のことですので、いつもの習慣を見直してみることで不調が少しずつ緩和されてくるかもしれません。この機会に改めて、ご自身の朝食を見直してみましょう。
(薬膳ライフバランスプランナー/国際薬膳調理師/コラムニスト 倉口ゆうみ)
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