夏はビールが美味しい季節ですね。きっと、飲み会の予定も多くなるのではないでしょうか?
外食がつづくと栄養がかたよりがちになると思います。そんな時、薬膳の知恵が活躍します。飲み会の場でも身体のことを考えたメニューをチョイスできるのです。
薬膳のプロが厳選した、夏バテ予防におすすめなおつまみを5つご紹介します。
「夏バテ予防におすすめのおつまみ」5つ
(1)冷奴
夏は汗をたくさんかくため、身体に必要な水分が失われがちです。豆腐には、その失われた水分をおぎなう働きが期待できます。また、冷奴に一緒についてくる生姜やネギなどの薬味は、身体を温める働きがあるといわれています。
夏は冷たい物を飲食する機会が多いため、意外と身体が冷えています。だからこそ、薬味がついている冷奴はこの季節にぴったりのおつまみです。
(2)冷やしトマトやきゅうりの漬物
トマトやきゅうりなどの夏野菜には身体の熱を冷まし、必要な水分をおぎなう働きが期待できます。夏は身体に熱がこもりやすく水分も減りやすいので、身体の熱を冷やしながらうるおいをチャージしてくれる夏野菜はこの時期の強い味方です。
「すぐ出てくるおつまみは、何を注文しよう?」と悩んだ場合は、この2つを注文すると良いでしょう。
(3)焼き鳥
メイン料理に悩んだら、焼き鳥を注文しましょう。
薬膳のベースになっている中医学(中国伝統医学)においては、汗と一緒に生命エネルギーである気(き)も一緒に減ってしまうと考えられています。気は、身体に元気を与えたりやる気を出す働きを担当しているため、気が減ってしまうとだるさや疲労感を感じやすくなります。
鶏肉には、その気をおぎなう作用のほかに身体を温めながら食欲アップが期待できます。
(4)茄子の煮びたし
茄子には、身体の熱を冷ましながら胃の調子を整えてくれる働きがありますので、食欲が落ちやすい夏にぴったりですね。
さらには、むくみ改善効果も期待できますので、「飲み会の翌日はむくみやすい」という方にもおすすめです。薬膳においては、茄子料理は夏に欠かせない存在です。
茄子料理のなかでも、薬味がそえてある「茄子の煮びたし」がおすすめです。茄子は少し身体を冷やす性質がありますので、身体を温める薬味と一緒に食べることでバランスがとれます。「あと一品」に悩んだら注文してみてください。
(5)たまねぎのサラダ
夏はエアコンや冷たい飲み物の摂取のしすぎで身体が冷えている場合が多いのですが、冷えると血の巡りが悪くなり頭痛や肩こりの原因につながります。
身体を冷やさないためにも、温めながら巡りを良くする食材を取り入れましょう。たまねぎにはその働きがありますので、たまねぎを使ったおつまみもおすすめです。
薬膳は料理ができないととり入れられないと思われがちですが、実は作らなくても外食でとり入れることができます。ぜひ、今回ご紹介したおつまみをおともに、夏の飲み会を楽しんでくださいね。
(薬膳ライフバランスプランナー/国際薬膳調理師/コラムニスト 倉口ゆうみ
自ら抱えていた不調を、薬膳に出合い克服したことをきっかけに、同じ悩みを抱く女性の助けになりたいと思い、スクール歴代トップ5に入る成績で資格を取得。体質カウンセリング、レッスン、イベント開催の他、薬膳コラムも執筆中。簡単にできる薬膳の知恵をお届けしています。)
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【参考】
※武鈴子 著「決定版 和の薬膳食材手帖」(2019年)家の光協会
※喩静・植木もも子 監修「薬膳・漢方 食材&食べ合わせ手帖」(2012年)西東社