昨今は健康ブームで、巷にはたくさんの食用オイルが出回っていますね。しかし、「どんなオイルを摂ったらいいの?」と悩んでしまうことはありませんか?
流行っているからといってたくさんオイルを買っても使いきれずに月日がたってしまうということもあるので、厳選したオイルが手元にあると心強いですよね。
国際薬膳調理師である筆者が、悩んだ時に持っておけば安心のオイルを2つご紹介します。
■オリーブオイル
薬膳的にオリーブオイルは、「肺(はい)」という臓腑にこもった熱をクールダウンし、うるおいを与えてくれる作用があるといわれています。
肺は皮膚にうるおいを与えたり呼吸器系を司っているため、肺が弱ると皮膚が乾燥しやすくなるなどの不調がでやすくなります。ですので、オリーブオイルは乾燥しやすい秋冬シーズンや乾燥肌の人におすすめのオイルです。
オリーブオイルは、植物油のなかで最も酸化しにくい性質を持つといわれています。酸化がすすむと風味が劣化するだけではなく、酸化したものを摂取することで体内に良くない影響を与える可能性があります。酸化に強いのは、心強いですよね。
■ごま油
炒め物、ナムル、スープと、さまざまな食事に合うごま油は、料理の幅を広げるだけではなく、便秘になりやすい人にもおすすめです。
なぜなら、ごま油には身体にうるおいを与えてくれる作用があります。特に、大腸をうるおす働きにすぐれているため、便秘解消のサポートをしてくれます。
また、40代以降であれば「黒ゴマ油」がおすすめです。薬膳では黒い食材はエイジングケアに効果が期待できるといわれているため、白髪や肌のハリ・つやなどのお悩みにぴったりです。
■「オリーブオイル」「ごま油」を選ぶ時のポイントと保存方法
「オリーブオイル」を選ぶポイント
まずは、オリーブの果実100パーセントで作られている「エキストラバージンオリーブオイル」を選ぶことです。そして、遮光されている色つきのビンに入っているものを選ぶことです。
オリーブオイルの大敵は酸化ですが、色つきのビンが一番酸化を防いでくれるといわれているので、選ぶ基準にしてみてください。
ごま油を選ぶポイント
ごま油は、「圧搾法」と書かれたものを選ぶことをおすすめします。
少しお値段は張りますが、ごまへの圧力だけでつくりだしているためごまの香りをしっかりと感じることができ、栄養もぎゅっと閉じ込められています。
保存方法
どの油も、開封したら1~2か月で使いきるのがベストとされています。開封した時から酸化がはじまってしまうので、お得だからといって大きいものを買わずに使いきれる量を買うといいでしょう。
また、保存する時はフタをしっかり閉めることを忘れないようにしてください。直射日光をさけ、常温保存ができるところに置いておくと鮮度を保つことができますので、保存方法にも気を配れるとさらにいいですね。
たくさんの食用オイルがあっても、使いきれる量は限られていますよね。もし悩んだら、たくさんの食用オイルをそろえる前に、質のいい「オリーブオイル」と「ごま油」を台所にそなえてみてはいかがでしょうか。
(薬膳ライフバランスプランナー/国際薬膳調理師/コラムニスト 倉口ゆうみ
自ら抱えていた不調を、薬膳に出合い克服したことをきっかけに、同じ悩みを抱く女性の助けになりたいと思い、スクール歴代トップ5に入る成績で資格を取得。体質カウンセリング、レッスン、イベント開催の他、薬膳コラムも執筆中。簡単にできる薬膳の知恵をお届けしています。)
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