「身体を温めるには生姜がいい」ということを聞いたことがあると思います。なので、冬に生姜を食べる機会もきっと多いでしょう。
しかし、身体を温めるために生姜だけをとっていればいいというわけではないのです。薬膳の世界では、自分の体質にあった冷え対策をとることが大切です。
薬膳のプロである筆者が、タイプ別の冷え対策をご紹介します。
■あなたは、どの冷えタイプ?
あてはまる項目が多いものがあなたの冷えタイプとなります。
熱を生み出す力が足りていないタイプ
□寒がりで手足が冷たい
□トイレが近い
□温かいものが好き
□むくみやすい
□疲れやすい
このタイプは、そもそも身体を温める力そのものが不足しています。「寝不足」「運動不足」「薄着」「食事の量が少ない」などが原因に挙げられます。一年を通して、衣服で寒さから身を守り睡眠をしっかりとり、運動習慣を生活のなかにとり入れることを心がけてください。
身体に熱を生み出してくれる食材もとり入れて、内側から温める力をおぎないましょう。冷たい飲み物、生野菜サラダ、お刺身などは身体を冷やしやすいので注意しましょう。
おすすめ食材
・エビ
・ニラ
・にんにく
・しょうが(乾燥生姜がベスト)
・クローブ
・羊肉
貧血気味の冷えタイプ
□肌や髪が乾燥しやすい
□目の渇きを感じやすい
□気持ちが不安定になりやすい
□月経の量が少ない
□めまいや動機がある
このタイプは身体に栄養を与える「血(けつ)」が不足しているため、末端まで栄養を届けにくいため冷えています。睡眠不足、パソコンやスマートフォンの見過ぎ、疲労などが原因に挙げられます。
目を休めるためにも就寝時間を早め、大事な血が減らないように意識をしてみてください。食材は血をたっぷりおぎなう食材がおすすめです。
おすすめ食材
・レバー
・にんじん
・ほうれん草
・ぶり
・黒豆
・黒ゴマ
・たまねぎ
・納豆
・ニラ
・たまご
・鶏肉
ストレスを感じやすい冷えタイプ
□胸やお腹が張って苦しくなる時がある
□げっぷやおならが出やすい
□イライラしやすい
□ストレスを感じやすく、暴飲暴食で発散してしまうことがある
□長時間同じ姿勢で過ごすことが多い
このタイプは、ストレスなどが原因で「気」の巡りが悪くなっています。そのため、末端まで温める力がいきわたりにくく、冷えを感じています。気をスムーズに巡らせることがキーワードになります。
ストレスを感じた時は柑橘系の香りのものを嗅いだり、身体を伸ばすことがおすすめです。食事も、香りのいい食材をつかったメニューを心がけましょう。
ちなみに、このタイプには生姜はあまり向きませんので摂り過ぎには注意が必要です。
おすすめ食材
・グレープフルーツ
・柚子
・みかん
・きんかん
・そば
・セロリ
・トマト
・たまねぎ
・ピーマン
・ジャスミン茶
あなたはどの冷えタイプでしたか? 冷え対策と一口にいっても自分の体質によって食べる食材が異なります。あてはまるタイプの対策を心がけて冷えにくい身体を目指しましょう。
(薬膳ライフバランスプランナー/国際薬膳調理師/コラムニスト 倉口ゆうみ
自ら抱えていた不調を、薬膳に出合い克服したことをきっかけに、同じ悩みを抱く女性の助けになりたいと思い、スクール歴代トップ5に入る成績で資格を取得。体質カウンセリング、レッスン、イベント開催の他、薬膳コラムも執筆中。簡単にできる薬膳の知恵をお届けしています。)
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