関東地方を中心に、通年育てられている「マッシュルーム」。冬に続き、春から初夏にかけても美味しいキノコです。キノコのなかでは珍しく、生のまま食べることができます。
旨みエキス「グルタミン酸」が豊富なので簡単に旨みをプラスすることができるうえ、ちょっとおしゃれな料理に仕上がるマッシュルームは作り置きおかずにも便利な食材です。便秘対策に嬉しい「食物繊維」や不足しがちな「ビタミンD」の補給にもおすすめです。
インナービューティー料理研究家の筆者が、マッシュルームの栄養と3分で完成する常備菜レシピをご紹介します。
■マッシュルームの美容に嬉しい栄養
代謝アップ
マッシュルームには余分な糖質や資質の代謝をサポートする「ビタミンB1」や「ビタミンB2」が豊富です。疲労物質の「乳酸」の代謝もサポートします。
季節の変わり目のストレスケアや代謝アップのために積極的にとり入れましょう。また、ビタミンB群の一種「ナイアシン」も豊富に含んでおり、アルコールの分解もサポートします。
便秘・肌荒れ対策
便秘対策に欠かせない「食物繊維」も豊富です。
健康には、適度な運動や規則正しい生活リズムを保つことに加え、食物繊維が豊富な食材を意識してとり入れることはとても大切です。美腸をキープすることは、美肌にもつながります。
むくみ対策
細胞内の余分な塩分(ナトリウム)を排出する「カリウム」が豊富です。
カリウムは水溶性なので、無駄なく摂取するにはスープの具材にするか、サラダなどで生のままいただくことがおすすめです。
ほかにも、新しい細胞のもととなる「たんぱく質」やカルシウムの吸収をサポートする「ビタミンD」も含まれています。
■3分で完成するマッシュルームの常備菜レシピ
誰でも失敗知らずに作ることができます。冷蔵庫で2〜3日保存可能なので、作り置きにもおすすめです。
マッシュルームとボローニャソーセージのソテー
白いご飯のおともや、お酒のおつまみとしても最適です。ワインはもちろん、ビールやハイボールにもよく合います。
カレーやハヤシライスのトッピングとしても活用でき、ピザやパスタの具材にも使えます。
作り方
(1)マッシュルームの軸をとり、表面の汚れをキッチンペーパーでやさしく拭きとります。
(2)スライスしたマッシュルームと、食べやすい厚みにスライスしたボローニャソーセージをオリーブオイルを敷いたフライパン(中火)で炒めます。
(3)火が通ってきたら、タイム(あれば)少々とバターひとかけ(約5g)を加えて弱火にします。マッシュルームがなるべく重ならないように並べ、あまり触らずにじっくりバターをしみこませたら完成です。
美味しく仕上げるポイント
マッシュルームにバターを合わせてから、しばらく弱火で加熱します。
そして、菜箸などであまりいじらないことが大切です。旨みエキスをじっくり引き出すことが最大のポイントとなります。
ほかにも、生のマッシュルームをスライスし、レタスなどの葉野菜と旬の柑橘類を合わせたお手軽サラダも美味しいですよ。オリーブオイルとお好みのチーズをトッピングすることがおすすめです。
肌寒い日には、煮込み料理にプラスするのもいいですね。
栄養豊富なマッシュルームは、クセがないのでどんな料理にも合わせやすいです。日々の食卓にとり入れてみてくださいね。
(インナービューティー料理研究家 フードコーディネーター 國塩 亜矢子)
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【参考】
※吉田企世子・松田早苗/監修(2016年)『あたらしい栄養学』高橋書店
※上西一弘/著(2016年)『栄養素の通になる』女子栄養大学出版部
※板木利隆/監修(2008年)『からだにおいしい 野菜の便利帳』高橋書店
※吉田企世子/監修(2016年)『旬の野菜の栄養辞典』エクスナレッジ
※蒲池桂子/監修(2010年)『美肌美人栄養学』エクスナレッジ
※伊達友美/著(2010年)『食べる美女肌セラピー』エクスナレッジ
※斎藤糧三/監修(2016年)『スーパーフード事典 BEST50』主婦の友社
※白澤卓二/監修(2018年)『医者が教える最強の食事術』宝島社
※(2017年)『スパイス&ハーブの使いこなし事典』主婦の友社