「ラジオ体操」というと、小学生の夏休みの時にいやいやハンコをもらうために行っていたという方も多いのではないでしょうか。そんなラジオ体操ですが、実はものすごく身体のことを考えられた素晴らしい体操ということをご存知ですか?
理学療法士の筆者が、ラジオ体操をすすめる理由についてご紹介します。
■ラジオ体操の始まり
ラジオ体操は日本で作られたものと思いがちですが、アメリカのメトロポリタン生命保険という会社がピアノ演奏に合わせた体操を考案して、ラジオ放送したのが始まりなのだそうです。
日本では国民の体力向上と健康保持増進をはかる目的で、アメリカのラジオ放送を参考に日本人に合わせた内容の「ラジオ体操第一」ができました。
ラジオ体操を実施すると、3つの効果が期待できます。
(1)血行が良くなる
ラジオ体操は、「腕や足を曲げて伸ばす」「身体を前後左右に曲げる」「胸をそらす」「深呼吸をする」などのさまざまな運動がバランスよく組み込まれており、全身の筋肉をほぐし柔軟性をとり戻すことで、血行が良くなることが期待できます。
冷え性の人や普段座って仕事している人は、血行も悪くなりがちです。ラジオ体操で全身を動かすことで、血流が良くなると、顔の血色アップが見込めます。
(2)肩こり・腰痛の緩和
肩こりや腰痛の原因の1つに、長時間同じ姿勢でいることが挙げられます。長時間同じ姿勢でいると筋肉が緊張してこり固まり、痛みを発生させる場合があります。
人の身体は動かすようにできているので、動かないと不調がでやすくなってしまいます。肩こりや腰痛による痛みを感じる前に心地よく身体を動かすことで、痛みはもちろん、不調や気持ちの改善に影響します。
肩こりや腰痛に悩む人のなかには、筋肉に緊張感があって十分なリラックスができず、質の良い睡眠が得られていないこともあります。質の良い睡眠のためにも、ラジオ体操はおすすめです。
(3)気持ちが前向きになる
心と身体は表裏一体。胸をはって上を見上げ「ハー」とため息ついてネガティブなことを言っている人を筆者はみたことがありません。
ラジオ体操で全身を動かして姿勢が改善されれば、気持ちも前向きになります。気持ちが前向きになれば、「なにかやってみよう!」と前向きな気持ちにもなるかもしれませんね。
ラジオ体操は、年齢問わず男性でも女性でもできる体操です。ぜひ、日常生活にとり入れてみてくださいね。
(著者/講師/理学療法士 矢間 あや)
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