“肉=太る”というイメージがありますが、実は「豚肉」は痩せ体質をつくるために適した食材です。
管理栄養士の筆者が、豚肉の痩せ効果や効果的な食べ方をご紹介します。
■意外と知らない?豚肉の痩せ効果
豚肉は、良質な「タンパク質」と「ビタミンB1」が豊富に含まれていることが特徴的です。
食べ物から摂取した糖質は、代謝される過程において「補酵素」が必要です。ビタミンB1はその補酵素となり、糖質の代謝がスムーズに行われるように働きかけます。
そのため、豚肉はダイエット効果が期待できる食材であり、特に糖質が多い食材と組み合わせることをおすすめします。
糖質の摂取も大切
糖質を摂り過ぎると太る原因につながりますが、糖質を極端に摂取しないとかえって痩せにくくなる場合もあります。
過剰に糖質を制限して身体がエネルギー不足に陥ると、身体は筋肉を分解してエネルギーを作り出します。筋肉量が低下すると基礎代謝の低下も招くため、結果的に痩せにくくなってしまうのです。
そのため、痩せやすい身体づくりのために「豚肉+糖質」の組み合わせを意識して食事をしましょう。
■豚肉+糖質のおすすめレシピ3つ
(1)豚肉とさつまいもの生姜煮
「ビタミンB1」は水溶性ビタミンであるため、“煮る”という調理法によってその成分を無駄なく摂取することができます。さらに、生姜には血行促進効果が期待でき、代謝が上がると痩せやすい身体づくりに役立ちます。
材料(2人分)
・さつまいも 1本(200~300g程度)
・豚肉 100g
・生姜 1欠片
A
・酒 大さじ1
・しょうゆ 大さじ1
・みりん 大さじ1
作り方
(1)さつまいもは皮つきのままよく洗い、乱切りにして30分ほど水にさらしておきます。その後、水気を拭き取ります。
(2)(1)を耐熱容器に入れて、水50ミリリットルを加えます。ふんわりラップをかけて、2~3分加熱しておきましょう。
(3)豚肉は一口サイズ、生姜は千切りにカットします。
(4)フライパンに油(分量外)をしいて、豚肉を炒めます。
(5)豚肉の色が変わってきたら(2)を加えて、材料全てに火が通るまで炒めます。
(6)最後に、Aの調味料全てと生姜を加え、ひと煮立ちさせたら完成です。
(2)豚肉と春雨のカレー炒め
カレーの香辛料(トウガラシ)に含まれる「カプサイシン」には脂肪を燃やす効果が期待できるため、ダイエット中におすすめのメニューです。
材料(2人分)
・豚肉 50g
・乾燥春雨 30g
・ピーマン 2個
・にんじん 1/3本
A
・すりおろしニンニク 小さじ1
・すりおろし生姜 小さじ1
B
・鶏ガラスープのもと 大さじ1/2
・カレー粉 小さじ1
作り方
(1)春雨は水で戻し、ピーマンとにんじんは細切りにカットします。豚肉は一口サイズにカットします。
(2)フライパンで油(分量外)を熱して、豚肉とAの調味料を全て加えて炒めます。
(3)肉の色が変わってきたら、ピーマンとにんじんを加えて炒めます。
(4)野菜がしんなりしてきたら、春雨と水150ミリリットルを加えてさらに炒めます。
(5)水分がなくなるまで炒め、Bの調味料を全て加えてよく混ぜ合わせたら完成です。
(3)豚肉とオートミールのキムチスープ
キムチにもカレー粉と同様に「カプサイシン」が含まれるため、脂肪を燃やす効果が期待できます。また、スープにすることで満腹感を得やすく、食べ過ぎ防止にもつながります。
血行を良くする=代謝UP効果が期待できるみょうがや生姜をトッピングすることで、ダイエット効果UPが狙えます。
材料(1人分)
・豚肉 50g
・キムチ 80g
・豆腐 100g
・オートミール 30g
・卵 1個
・水 200~300ml
・鶏ガラスープのもと 小さじ1
・ねぎ、みょうが お好みの量
作り方
(1)フライパンで油(分量外)を熱して、豚肉を炒めます。
(2)豚肉の色が変わったらキムチを加えて炒め、水と鶏ガラスープのもとを加えてさらに加熱します。
(3)(2)がフツフツとしてきたら、豆腐とオートミールを加えます。オートミールがお好みの硬さになるまで煮込み、火を止めます。
(4)最後に、卵・ネギ・みょうがをトッピングしたら完成です。
痩せやすい身体づくりのためには、「豚肉+糖質」の組み合わせを意識しましょう。しっかり栄養を摂りながら、健康的にダイエットができると良いですね。ぜひ、参考にしてみてください。
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
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【参考】
※佐藤和人・本間健・小松龍史 編集『エッセンシャル臨床栄養学第5版』(2009)医歯薬出版