誰しも年齢を重ねると気になるのが、「老化」というワード。実は、夜に飲むことで老化の加速を招く飲み物があります。
管理栄養士の筆者が、夜に避けるべき飲み物をご紹介します。
■老化を加速させる飲み物とは
どのようなものを摂取すると、老化の加速を招くのでしょうか。
その主な要因は、「糖質」と「冷え」です。
糖質
糖質は脳の唯一のエネルギー源であるため、適量を摂ることは大切です。
しかし、糖質を余分に摂取すると、血液中の余分な糖と体内のタンパク質・脂質が結びつき、最終的に「AGE(糖化最終生成物)」が作り出されます。
AGEは、肌の老化を加速させる場合があるなどのことが報告されています。そのため、糖質の摂りすぎには注意が必要です。
特に飲み物は、口当たりが良いことから糖質の摂りすぎにつながりやすいので気をつけましょう。
冷え
身体を冷やす飲み物にも注意が必要です。身体が冷えて血行が悪くなると、細胞に十分な酸素・栄養素が行き渡りにくくなります。
すると、細胞の代謝がスムーズに行われにくくなるため、老化の原因につながってしまいます。
老化速度を緩やかにするには、なるべく温かい飲み物をチョイスしましょう。
■老化を加速させないために夜避けるべき飲み物
炭酸飲料
炭酸飲料はさっぱりしていて飲みやすいですが、実は糖質がとても多い飲み物です。
無味の炭酸水には苦味があるため、それを補うために多くの糖質が使われているのです。
入浴後などにサイダーやコーラなどの炭酸飲料を飲むと気持ちが良いですが、くれぐれも飲み過ぎには注意してください。
特に夜は活動量が減る時間帯であるため、日中と違って摂取したカロリーや糖質が消費されにくいことから、糖質の過剰摂取は避けたいところ。
対策方法
どうしても炭酸が飲みたい時は、フレーバー付きの炭酸水を活用しましょう。
フレーバー付きの炭酸水はフレーバーを付けただけなので、砂糖や人工甘味料の摂りすぎ防止に役立ちます。
ただし、フレーバー付き炭酸水のなかには、香料ではなく果汁や果実エキスを使ってフレーバーを付けているものもあるため、必ず原材料をチェックしてくださいね。
スポーツドリンク
スポーツドリンクは、糖質が多い飲み物です。
一般的に、スポーツドリンク500ミリリットル中には20~25グラム程度の砂糖が含まれているのですが、これは角砂糖5個以上にも相当するのだそう。
健康に良さそうなイメージがあるスポーツドリンクですが、見かけによらず糖質が多いため、老化を加速させる可能性があります。
対策方法
炭酸飲料と同様、夜はカロリーや糖質の消費量が少ない時間帯であることから、夜に糖質が多い飲み物を摂るのは避けましょう。
水分補給には常温の水が最適ですので、“何となく毎晩スポーツドリンクを飲んでいる”という方は、注意してください。
コーヒー&緑茶
コーヒーと緑茶のどちらにも「カフェイン」が含まれているため、利尿作用によって体内の水分が排出されやすくなります。
その際、体温が奪われて身体が冷えることがあります。
また、人間は、日中と比べて夜に体温が下がるメカニズムであるため、夜にコーヒーや緑茶を飲むと通常よりも身体を冷やし過ぎてしまう場合があります。
対策方法
「カフェイン」には覚醒作用もあるため夜にコーヒーや緑茶を飲む方は少ないと思いますが、老化を加速させないためにも夜には控えるようにしましょう。
ノンカフェインコーヒーや麦茶、ルイボスティーなど、カフェインが含まれていないもので代用してくださいね。
トマトジュース
抗酸化作用がある「リコピン」が豊富なことから、高い美容・健康効果が期待できるトマトジュースですが、夜に飲むのは避けた方がよいでしょう。
トマトジュースには「カリウム」が多く含まれています。
カリウムには、体内の余分な水分を身体の外に出す働きがあるため、コーヒや緑茶と同様に体温が奪われて身体が冷えると、老化速度を加速させる場合があります。
対策方法
「リコピン」は、1日のなかでも朝に摂取すると吸収率が最も良いという報告もあるため、トマトジュースを毎日取り入れたい方は朝に飲むとよいでしょう。
糖質が多い飲み物や身体を冷やす飲み物は、夜に飲むことで老化を加速させる可能性があります。
ご紹介した飲み物は日中に飲むなどの工夫をして、老化対策を楽しみましょう。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
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