腸内環境を整えると、免疫力アップや美肌効果など、美容・健康面でさまざまなメリットが期待できます。
ですが、普段飲んでいる飲み物の中には、腸内環境を乱す原因になっているものがあるかもしれません。
管理栄養士の筆者が、腸活のために控えている飲み物をご紹介します。
■腸に負担をかける飲み物の特徴
腸内は、腸内に棲む細菌によって「腸内フローラ」が形成されています。
腸内フローラは腸の壁に張り付いており、腸内を酸性に維持することで腸内環境をコントロールしているのだそう。
腸内フローラのバランスは、摂取する食べ物や飲み物によって大きく影響を受けるといわれています。
腸の血行が悪くなるようなものや、砂糖・人工甘味料が多いものには注意が必要です。
■腸活のために栄養士が控えている飲み物3つ
(1)市販のスムージー
ヘルシーなイメージが強いスムージーですが、市販のスムージーには砂糖や人工甘味料が多く含まれていることがあります。
砂糖や人工甘味料を多く摂取する食生活を続けていると、腸内フローラのバランスが乱れたり、腸の炎症を引き起こすリスクを増加させることがわかっています。
スムージーであれば自宅でも手軽に作ることができるため、筆者の場合、市販のものはあまり飲まないようにしています。
野菜スムージーで甘みが足りない場合は、オリゴ糖やはちみつで調整すると、ヘルシー&美味しく飲むことができますよ。
(2)清涼飲料水
清涼飲料水にも、多くの砂糖・人工甘味料が使われています。「トクホ(特定保健用食品)」の商品であっても、人工甘味料が使われている場合があるため注意が必要です。
また、特に暑い季節は清涼飲料水を冷やして飲むことが多いと思いますが、冷たい飲み物は腸内環境を悪化させる原因につながります。
腸内が冷えると血行が悪くなり、腸内フローラの働きが低下する場合があるからです。
食べ物の消化・吸収機能が低下すると代謝が落ちて痩せにくくなる場合もあるため、飲み物は「常温」を意識しましょう。
(3)果汁入りの野菜ジュース
野菜ジュースはヘルシーなイメージがありますが、意外と糖質含有量が多いため、筆者は腸活には適していないと考えます。
果汁入りの野菜ジュースは余計に糖質を摂取する場合があるため、市販の野菜ジュースを飲むのであれば、果汁なしのものを選ぶのがおすすめ。
また、成分表示を見て「食物繊維」の量が多いものを選びましょう。食物繊維は、腸内で「善玉菌」のエサとなることで、腸内環境の改善をサポートします。
寒い季節であれば、市販の野菜ジュースにおろし生姜を加えて、レンジで温めて飲むこともおすすめです。生姜には身体を温める効果が期待できるため、腸の冷え予防に役立ちます。
ホットの野菜ジュースも十分に美味しく飲めるため、ぜひ試してみてください。
ご紹介した飲み物は、筆者が完全に避けているというわけではなく、なるべく飲まないように意識しているものです。
飲み方を工夫すれば腸に負担をかけずに飲むことができる場合もあるため、腸活に興味がある方は参考にしてみてくださいね。
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
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【参考】
※腸内細菌叢(腸内フローラ)とは – 健康長寿ネット
※人工甘味料で腸内細菌叢が混乱? – 医薬基盤・健康・栄養研究所
※砂糖摂り過ぎ、わずか2日で健康リスク!? – 医薬基盤・健康・栄養研究所