シミには様々な種類があり、それぞれ効果的なケア方法が違います。両頬の左右対称に出やすい傾向がある「肝斑(かんぱん)」。妊娠やピル服用など女性ホルモンのバランスが影響するといわれていますが、特に症状が見られるのは、30代から50代後半ぐらいまで。レーザー治療が不向きだとも考えられているため、内側からのケアがとても大切です。
■併せて摂って!「ビタミンA・C・E」とは
粘膜や皮膚を健康に保つ効果のある「ビタミンA」、しみ予防に有効と言われる「ビタミンC」、老化を防ぐと言われている「ビタミンE」。これらの3つのビタミンを一緒に摂ると相乗効果が期待できると考えられており、肝斑やシミの原因や老化を早める活性酸素から守る「抗酸化力」がアップするそう!
「ビタミンA」摂取のポイント
皮膚や粘膜を正常に保つ働きがあり、目の健康に不可欠な物質を構成する成分。各組織の成長や機能維持、免疫作用などその働きは多岐にわたります。緑黄色野菜に多く含まれますが、脂溶性なので、油で炒めたり、ドレッシングをかけて油脂と一緒に摂取することで吸収率が良くなります。
「ビタミンC」摂取のポイント
美肌効果抜群のビタミンCは「チロシナーゼ」という酵素の働きを阻害し、メラニン色素の沈着やシミを防ぐと言われています。コラーゲンが合成される時にも欠かせません。また、ストレスが多いほど消費される傾向があります。ちなみに、ビタミンCの別名は「アスコルビン酸」。メラニンが作り出される過程で複数の段階で働きかけ、メラニンの産生を抑えます。野菜や果物に多く含まれ、体内に吸収されやすいビタミンではありますが、調理中に損失されやすいので、サプリメントで摂るのもおすすめです。
「ビタミンE」摂取のポイント
「若返りビタミン」といわれ、抗酸化作用が強く、細胞の老化を抑えてくれます。また、血管を拡張して血行を促す作用もあり、性ホルモンの代謝にも関与しています。アーモンドやピーナッツに豊富に含まれていますから、口さみしいときはこれらのナッツ類を食べるのもおすすめです。
■覚えておいて!肝斑には「トラネキサム酸」
肝斑の発症を抑えると考えられている「トラネキサム酸」はアミノ酸の一種。炎症を引き起こす生体内の酵素「プラスミン」を抑制する作用を持っています。トラネキサム酸を主成分とした飲み薬は、全国の薬局・ドラッグストアで手に入れることができますよ。
食事から取り入れるのが基本ですが、サプリメントや内服薬も上手に活用し、内側から肝斑にしっかりアプローチしていきましょう!
(ホリスティックビューティインストラクター 小塚美香)
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【参考】
※紫外線と、女性ホルモンに注目。肝斑のヒミツ – 第一三共ヘルスケア
※ビタミンA – わかさの秘密
※ビタミンC – わかさの秘密
※ビタミンE – わかさの秘密
※吉木伸子・岡部美代治・小田真規子著(2010)『素肌美人になれる 正しいスキンケア事典』(高橋書店)
※上西一弘著(2010)食品成分最新ガイド『栄養素の通になる』第2版(女子栄養大学出版部)