「年齢を重ねるにつれ、痩せにくくなった」と感じる方は多いと思います。無理して食事制限や運動をしても、なぜか痩せない場合もあるでしょう。
実は、身体のエネルギーが不足していると痩せない場合もあります。
管理栄養士の筆者が、アラフィフ女性におすすめのダイエット方法をご紹介します。
■食事制限をしているのに痩せないのはなぜ?
エネルギー量が不足していると身体は「飢餓状態」と判断し、少しのエネルギーでも溜め込もうとします。その結果、「痩せようとしているのに、痩せない」という状態が起こります。
また、エネルギーが不足すると、脂肪だけでなく筋肉も落ちてしまいます。筋肉が落ちると、基礎代謝が低下します。
年齢とともに筋肉量が低下することは避けられないのですから、ダイエットで筋力を落としてしまうのは、非常にもったいないことです。
■筋力を落とさずに痩せるには?
筋肉をつけるためには、「たんぱく質」の摂取が欠かせません。
たんぱく質の1日の摂取量は、「自分の体重×1g」をきらないように心がけましょう。たんぱく質を多く摂りたいスポーツ選手は「自分の体重×1.5g」の場合もあるくらいです。
■美しく痩せるためには、何を食べたら良い?
(1)「たんぱく質」を摂る
「鶏肉」は、ほかの肉類に比べて脂質が少ないのでおすすめです。脂肪をほとんど含まないささみはもちろん、むね肉やもも肉でもかまいません。
また、6Pチーズは手軽にたんぱく質が摂れるのでおすすめです。コンビニでも購入することができます。
6Pチーズ1個で、コップ1杯の牛乳に含まれるたんぱく質の約半分の量を摂ることができます。
(2)「ビタミンB1」を摂る
ビタミンB1は、糖質の代謝に必要なビタミンです。糖質を摂っても、しっかり代謝できれば問題ありません。しかし摂りすぎた場合、余剰分は脂肪として体内にためまれてしまいます。
ビタミンB1は、肉類だと圧倒的に「豚肉」に多く含まれています。野菜では「舞茸」、海藻類では「のり」、他にも「大豆」や「ごま」にも豊富に含まれています。
(3)「ビタミンB2」を摂る
脂質の代謝に必要なビタミンです。「鮭」「豚レバー」「牛レバー」などに豊富に含まれています。
(4)「パントテン酸」を摂る
脂質の代謝に必要で、抗ストレス作用もあります。「鶏レバー」「豚レバー」「納豆」などに豊富に含まれています。
ダイエット中にイライラしてしまうこともありますが、そういったストレスの改善に効果が期待できる成分です。
■食事だけではなく、運動も大切
ダイエットは食事療法だけだと限りがあり、運動療法だけでも限りがあります。2つを上手に組み合わせることがダイエットのカギとなります。
筋肉に負荷をかけるよりも、有酸素運動が効果的だと報告されています。有酸素運動は、「ウォーキング」「ジョギング」「自転車エルゴメーター」などです。
■筋肉で生活の質(QOL)を確保しよう
年齢とともに、どうしても筋力は低下していきます。足腰が弱ってしまうと思うように出かけられなかったり、日常生活で不便になったりすることも増えてくるでしょう。
「大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)」「おしりの筋肉(大殿筋)」「腹筋」「背筋」は、いずれも大きな筋肉です。運動する時に、意識して鍛えることをおすすめします。
食べないダイエットより、しっかり必要な量を食べて運動するほうが健康的で美しく痩せることができます。食事と運動で筋肉を意識して、ダイエットをしてみてはいかがでしょうか。
(フリーランス管理栄養士 今井尚美)
【関連記事】
・腸活に役立つ「チョコレート」の選び方&食べ方って?
・ 納豆にちょい足しで効果倍増!?「納豆に加えたい食材」3選
・甘酒のNG飲み方とは?栄養士が教える「甘酒のとり方」
・納豆も!?腸活に役立つ「味噌汁に入れたい食材」5つ