「頚椎(けいつい)」とよばれる首の骨は、頭を支える働きをしています。
通常、頚椎はまっすぐな状態から30~40度反っています。頚椎が何らかの原因でカーブが不足した状態を、「ストレートネック」と呼びます。
首には多くの神経が通っており、首の不調は全身の不調につながるため、早めにストレートネック対策をしていきましょう。
管理栄養士の筆者が、自分でできる簡単なストレートネック対策方法をご紹介します。
■「ストレートネック」になる要因・症状のチェックリスト
ストレートネックになる要因は、下記のような行動・状態です。あてはまる項目が多いほど、ストレートネックになる危険性が高いといえます。
□パソコンを長時間使い、同じ姿勢でいることが多い
□スマートフォン・タブレットを長時間見つづける
□高いヒールをよく履く
□外反母趾がある
□扁平足である
□楽器を演奏する
□激しいスポーツをよくする
□骨盤のバランスが歪んでいるといわれたことがある
骨盤のバランスの乱れや足の不調が、ストレートネックにつながることもあります。
ストレートネックによる症状
・吐き気
・めまい
・頭痛
・首が回らない
・上を向きにくい
・気分が落ち込む
・やる気が出ない
身体の症状だけではなく、心の症状(うつ状態など)もあらわれることがあります。また、最近では自覚症状がないけれどストレートネックという人も増えているようです。
不調がおさまらず、痛みが続く場合は、正しい診断を受けるためにも早めに整形外科を受診しましょう。
■簡単!自分でできるストレートネック対策法
タオルストレッチ
タオルさえあれば、どこでもできるストレッチ法です。
(1)タオルの両端を持ち、首にかけるようにあてます。
(2)そのまま斜め上に両手を上げて、首を後ろに軽く倒しながら、タオルを斜め上に引っぱります。そしてそのままゆっくりとあごを引き、下を向きます。
この動きを1日に5セット行いましょう。
テニスボールを使ったストレッチ
自宅でテレビを見ながら、あるいは寝る前などにできる方法です。
(1)テニスボール2個をガムテープなどで巻いて、離れないよう固定します。
(2)床に仰向けになって、くっつけたテニスボール2個を首の後ろ、頭と首の境目の関節にあてて、リラックスして1〜3分その状態を保ちます。
これで、ストレートネックを予防できます。
寝具(主に枕)の見直し
実は、枕の高さが合っていない場合もストレートネックになる危険性が高まります。枕だけではなく、「敷布団がかたすぎる、やわらかすぎる」という場合も同様です。
オーダーメイド枕で自分に合った枕や寝具を選ぶのも、一つの対策になります。
ただし、高価なものが良いわけでも、安いものが悪いというわけでもありません。自分に合うものを見つけるため、何個か試してみることがおすすめです。
最近では首を酷使していることに気がつかず、ストレートネックになる人も多いようです。日々のストレッチや寝具の見直をするだけでもストレートネック対策になります。
不調の原因となるストレートネックを改善・予防するために、入浴中や仕事の休憩時間など、気がついた時にストレッチをしてみてはいかがでしょうか。
(フリーランス管理栄養士 今井尚美
「根拠のある情報を」「体の内側から美しく」がモットー。健康や美容に関する記事執筆や相談業務などフリーで活動中。糖尿病療養指導士、ピンクリボンアドバイザーの資格有。現在はサプリメント管理士の資格取得中。)
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【参考】
※ストレートネック – ボディワーク