活性酸素による「酸化」が「体のサビ」といわれるのに対して、「体のこげ」といわれているのが「糖化」です。老化をうながす要因であり、肌のシワやたるみ、黄くすみなどの美容面の悪影響だけではなく、健康にも大きな影響があるといわれています。
エステティシャンの筆者が、そんな糖化をなるべく防ぐ食べ方をお伝えします。
■糖化をなるべく防ぐ食べ方
(1)調理法は「炒める・揚げる」より「蒸す・茹でる」
糖化に関しては、食材よりも調理法が重要といわれています。糖化をより防ぐ調理法は、望ましい方から順に、「生→蒸す・茹でる→煮る→炒める→揚げる」です。
調理温度が高くなるほど糖化リスクが高まるので、同じ食材を食べるにしても、炒めたり揚げたりするより、蒸したり茹でたりする調理法の方が老けにくくなるといえます。
(2)低GI食を選ぶ
「GI値」とは、食後の血糖値の上昇を表す指標です。GI値が低いものを食べた方が太りにくくなります。
このGI値は、糖化の進行にも深い関係のあることがわかっています。白米より玄米、じゃがいもよりもサツマイモというように、GI値の低い食べ物を選ぶと、糖化を抑えることにつながります。
(3)野菜から食べる
血糖値の上昇を抑える意味でも、食事の順番は、繊維質の多い野菜から食べることが鉄則です。
野菜から食べることで、野菜に含まれる食物繊維が、糖質や脂質などの吸収を抑えたり、血糖値の急上昇を抑えたりしてくれる役割があります。これは、糖化以外の面でもヘルシーな食べ方といえるでしょう。
(4)ゆっくり、よく噛んで食べる
ゆっくり、よく噛んで食べることも、血糖値の上昇を抑えてくれます。早食いやドカ食いは老けの温床です。
ご飯は、30回噛んでゆっくり食べましょう。よく噛みゆっくり食べることで満腹中枢に働きかけ、食べ過ぎの防止にもなります。
空腹だから、忙しいからといって、丼ものや甘いものなどをかきこむ食べ方は、老けまっしぐらです。
■特に注意するべき食品
以下の食べ物やファストフードを好きな人は多いですよね。しかし、このような食べ物は、全て糖化を加速させます。
・クッキー
・ケーキ
・キャラメル
・コーラ
・ピザ
・フライドポテト
・ポテトチップス
・焼肉
・菓子パン
・揚げ物
・アイスクリーム
たまに楽しむ程度なら問題はないのですが、「ピザにコーラ」「ポテトチップスを食べながら映画を見る」「お風呂上がりに毎日アイスクリームを食べる」という習慣がある人は、見直した方がいいでしょう。
以前糖化の勉強に行った時、大学の研究職の方が、「ピザ1切れを食べたら、1週間の半分は何も食べられないくらい糖化が進む」とおっしゃっていました。気をつけるに越したことはありません。
高温調理のものや、たんぱく質と糖質でできているものには注意
糖化の原因になる「AGE(糖化最終生成物)」は、たんぱく質+糖が反応してできる物質です。高温調理のもの、たんぱく質と糖質でできているものには注意が必要です。
糖化を防ぐものを合わせて食べる
AGE対策として、まいたけ、レモン汁、お酢、オリーブオイルなどが良いそうなので、毎食にまいたけをプラスしたり、マリネや酢の物をプラスすることも老化対策といえます。
いかがでしたか? 糖化は一度進むと元に戻るのことはむずかしいといわれているので、上記を参考にして、糖化を少しでも遅らせるために、今日からできることを意識してみてくださいね。
(美容家・エステサロン&スクールSUHADA主宰 永松麻美)
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