ローションパックなどでたっぷりと化粧水を使いたいと思う人にとって、ドラッグストアで販売されている2000円以下のプチプラ化粧水は魅力的です。とはいえ、保湿力や使用感などの実力が気になるところではないでしょうか。
アンチエイジングアドバイザーの筆者が、ドラッグストア系プチプラ化粧水のなかからおすすめのアイテムをピックアップし、ランキング形式でご紹介します。
■注意事項
今回のランキングに際し、注意事項は下記の通りです。
保湿力について
今回、保湿力について検証するために、カネボウの「肌水分センサー」と「スマコネ」というアプリを使用して測定しました。測定した箇所は筆者の右頬で、2度測定して平均値を採用しています。
また、すべてのアイテムの保湿力を公平に比較することに配慮しました。朝、洗顔後すぐの肌に500円玉大の化粧水を含ませたコットンをすべらせるようになじませてから、手で同量の化粧水をなじませました。その後、1分置いて浸透を待ってから測定を行いました。
このほか、生理周期や外的要因によって肌の水分量は微妙に変わってくるため、できるだけ同じ状況下で検証を行い、参考データとして洗顔直後の何もつけていない肌の水分量も測定して比較しました。
ランキングについて
どれも筆者のおすすめアイテムで、ドラッグストア系プチプラ化粧水のなかでも保湿力にすぐれたものばかりです。そのため、アイテムの優劣を断定するものではありません。
筆者の肌質について
現在44歳の筆者の肌質は、乾燥肌です。皮膚が薄く水分を抱え込む力が弱いという特徴があります。
そのため、年間を通してしっかりと保湿対策を行わなければすぐに肌が乾燥して、ハリが不足したり毛穴が開いたりして肌トラブルを引き起こすことが多いです。
■ドラッグストアで買えるプチプラ化粧水ランキング
第5位:ハトムギ化粧水/ナチュリエ
「天然ハトムギエキス (保湿成分)」を配合した化粧水で、肌のコンディションを整える効果が期待できます。白濁色のさっぱりとした使用感で、肌におどろくほどぐんぐんなじんでいきます。
使用後の肌はオイルフリーなこともあり、ベタつかずサラッとしています。乾燥肌の筆者には夏の使用が向いている印象ですが、水分をチャージしてなめらかな肌に導いてくれます。
香料や着色料、界面活性剤は使用せず、シンプルな処方で比較的低刺激です。しかし、「エタノール」が含まれているため、肌に刺激を与える場合もあります。
肌の水分量
肌の水分量を計測したところ、洗顔をして水気を切った状態の肌とこちらの化粧水をなじませた1分後の肌とでは、肌の水分量が1%アップに留まりました。乾燥肌の筆者の冬の使用には向かなかったようです。
ベタつきのなさ★★★★★ 浸透の速さ★★★★★ 香り★★★★☆ 低刺激★★★☆☆ コスパ★★★☆☆
(500ml 税抜価格650円)
第4位:大容量 モイスチャーローション/アクネスラボ
天然由来成分90%以上で作られた化粧水です。皮膚の専門家と共同開発されているうえ、シリコーン・パラベン・紫外線吸収剤・合成香料・着色料はいずれも不使用。低刺激ですがこちらも「エタノール」が含まれており、それが肌に刺激を与える場合があります。
まろやかなテクスチャーでじんわりと肌になじんでいき、うるおいを与えてくれます。使用直後は若干ベタつきがあるものの、肌になじんだ後はベタつきを感じません。次のアイテムを重ねる場合は、浸透を待つことをおすすめします。
肌の水分量
肌の水分量を計測したところ、洗顔をして水気を切った状態の肌とこちらの化粧水をなじませた1分後の肌とでは、肌の水分量が5%アップしました。
ベタつきのなさ★★★☆☆ 浸透の速さ★★☆☆☆ 香り★★★★☆ 低刺激★★★☆☆ コスパ★★★☆☆
(450ml ノープリントプライス)
第3位:日本酒の化粧水 高保湿/菊正宗
日本酒一升分の「アミノ酸」が濃縮された化粧水です。そのほか、保湿成分として「セラミド」や「プラセンタ」「アルブチン」も配合されているので、高保湿なだけでなくうるおいが持続します。
白濁色で、かすかにとろみを感じさせるテクスチャー。じわじわと肌になじんだあとの肌は、しっとりモチッとします。ほんのりと甘い日本酒の香りがします。
肌の水分量
肌の水分量を計測したところ、洗顔をして水気を切った状態の肌とこちらの化粧水をなじませた1分後の肌とでは、肌の水分量が7.5%アップしました。
ベタつきのなさ★★★☆☆ 浸透の速さ★★★☆☆ 香り★★★★☆ 低刺激★★★★☆ コスパ★★★★★
(500ml 税抜価格840円)
第2位:薬用ローション(とてもしっとり)/イハダ
限りなく不純物を除去した「高精製ワセリン」と抗炎症作用をもつ「グリチルリチン酸塩」を配合した薬用化粧水です。うるおい保護膜を形成して外的刺激から肌を守り、水分の蒸発を防ぎながらうるおい肌を持続します。それと同時に、繰り返される肌荒れにアプローチすることができます。
「とてもしっとり」というと濃厚なテクスチャーを想像するところですが、とろみや重さのない比較的軽めのテクスチャーがうるおいをたっぷりと与えてくれます。使用直後の肌に化粧水が残っている間は若干ベタつきを感じますが、肌になじんだ後はベタつかずしなやかな肌触りになります。
パラベン・アルコール不使用で、無香料、無着色、弱酸性で低刺激な使用感もポイントです。
肌の水分量
肌の水分量を計測したところ、洗顔をして水気を切った状態の肌とこちらの化粧水をなじませた1分後の肌とでは、肌の水分量が9%アップしました。
ベタつきのなさ★★★☆☆ 浸透の速さ★★★☆☆ 香り★★★★☆ 低刺激★★★★★ コスパ★★★★★
(180ml 税抜価格1,500円)
第1位:ヘパトリート 薬用保湿化粧水/ゼトックスタイル
保水有効成分「ヘパリン類似物質」と肌荒れ有効成分「グリチルリチン酸ジカリウム」を配合した薬用保湿化粧水で、保湿だけではなく健やかな肌状態に導く効果が期待できます。
香料、着色料、鉱物油、動物油、パラベン、アルコール、石油系界面活性剤、シリコンは使用しておらず、敏感肌や赤ちゃんの肌にも安心して使えるのが最大の魅力です。肌あたりの良いテクスチャーがジュワッと肌になじみ、ベタつきのないつるんとした肌に整います。
肌の水分量
肌の水分量を計測したところ、洗顔をして水気を切った状態の肌とこちらの化粧水をなじませた1分後の肌とでは、肌の水分量が10%アップしました。ベタつきのなさ★★★★☆ 浸透の速さ★★★★☆ 香り★★★★☆ 低刺激★★★★★ コスパ★★★★★
(385ml 税抜価格1,800円)
化粧品は継続して使用することで肌の変化につながることやセンサーの接触具合で微妙な差が生まれることなどから、今回の肌水分量の測定で水分量を完璧に比較するにはむずかしいものがあります。しかし、実際に筆者がそれぞれのアイテムを継続して使用したところ、この測定結果に類似した印象がありました。ひとつの目安として参考にしていただけますと幸いです。
(アンチエイジングアドバイザー 遠藤 幸子)
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【参考】
※ハトムギ化粧水 – ナチュリエ
※大容量 モイスチャーローション – アクネスラボ
※日本酒の化粧水 高保湿 – 菊正宗
※薬用ローション(とてもしっとり) – イハダ
※ヘパトリート 薬用保湿化粧水 – ゼトックスタイル