おだやかな血糖値上昇は、太りにくい身体作りの手助けになると考えられています。食物繊維豊富な野菜を先に食べる“ベジファースト”はおだやかな血糖値上昇を保つ食事法として有名ですよね。
ですが、ベジファースト以外にも急激な血糖値上昇回避に役立つ食材や食べ方があるのを知ってますか?
ベジ活アドバイザーの筆者が、血糖値上昇制御に役立つ食材や食べ方をご紹介します。
■おだやかな血糖値上昇を保つことがダイエットにつながる理由
食事をすると上がる血糖値を下げるために、「インスリン」というホルモンが分泌されます。インスリンには血中の糖分を脂肪に換えて身体にため込む働きがあると考えられています。
急激な血糖値上昇はインスリンの過剰分泌を促し、太りやすくなるといわれています。
■まずはベジファースト
同じものを食べても、食べ方の順番によって血糖値上昇の仕方が違うことがわかっています。
「食物繊維」が豊富な野菜を炭水化物(糖質)よりも先に食べるようにしましょう。消化吸収がゆるやかになりおだやかな血糖値上昇を保つことができます。
糖質は素早く吸収されるのが特徴です。おだやかな血糖値上昇を保つためには、糖質をいかにゆっくりと吸収させるかが1つのポイントとなります。
■おだやかな血糖値上昇に役立つ「野菜以外の食材」3選
野菜以外にも、おだやかな血糖値上昇に役立つ食材があります。身近な食材なので活用しましょう。
(1)納豆
身近な発酵食品として腸内環境を整える働きがあることが知られている納豆ですが、おだやかな血糖値上昇を保つことにも役立ちます。
ミツカンの研究によると、ご飯だけ食べた時よりも「納豆+ご飯」を食べた方が血糖値上昇を抑えることができました。ご飯を食べる時の参考にしましょう。
(2)酢
お酢は、酢の物やドレッシング、煮物などさまざまな料理に活用できる身近な調味料です。
大さじ1のお酢を食事と一緒にとることで、食後の血糖値上昇を抑制できることがわかっています。おだやかな血糖値上昇を保つために、お酢を使った料理を1品加えるといいですね。
(3)大豆
野菜と同じく栄養が豊富で「食物繊維」が多く含まれる大豆も、食後血糖値の上昇抑制に役立つようです。大豆を食事の最初に食べる“大豆ファースト”はおだやかな血糖値上昇を保つ働きがあることがわかっています。
大豆ファーストは少ない量でも満腹感を長時間維持できることが報告されており、ダイエットの手助けになる食材です。スープやサラダ、ハンバーグの具材などに活用してみてください。
■さらに、おだやかな血糖値上昇を導く食べ方
よく噛むことは摂食量や食欲のコントロールにつながり、結果としてダイエットに役立つことが知られています。
最近の研究では、食後の血糖値上昇を抑制することもわかってきました。面白いことに、朝と夜の咀嚼回数と血糖値上昇を比較したデータでは、夜よりも朝よく噛んで食べた方が、食後の血糖値上昇の抑制ができたということです。
1口を小さくして食べると咀嚼回数が増えます。朝ご飯に試してみてはいかがでしょうか。
ちょっとした食事のコツで、おだやかな血糖値上昇を保つことにつながります。できることから始めてみましょう。
(ベジ活アドバイザー 生井 理恵)
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【参考】
※スローカロリーとは – スローカロリープロジェクト
※食事と一緒に大さじ一杯のお酢で、食後の血糖値上昇を緩やかに – ミツカン
※納豆が食後血糖値の上昇を抑制 – ミツカン
※大豆から食べる「大豆ファースト」で食後の血糖値の急上昇を改善 – 糖尿病ネットワーク
※「よく噛んで食事をする」と食後の血糖上昇を抑えられる 「よく噛む」食事法は朝と夜で効果に差が – 保健指導リソースガイド