“更年期太り”などのワードに気持ちが落ちるという人には、ネガティブな気持ちを吹き飛ばす「ねじりの三角ポーズ」を行うことをおすすめします。このねじりのポーズは背骨の周りの自律神経を刺激するので、心身ともにリフレッシュするのに最適ともいわれています。
YOGAエクサイズディレクターの筆者が、とてもハードですが全身引き締め効果が抜群の「立位でのねじり」をご紹介します。ぜひ、実践して効果を実感してください。
■40代以降は痩せるより、引き締めることが重要
40代以降に注意するべきパーツと、体脂肪がつく原因をご説明しましょう。
二の腕
二の腕は後ろに押し出す動きで筋肉が使われますが、日常生活では意識的に動かさないとほぼ使われない部位です。
対策
座った状態で両肘を曲げて脇に引寄せ、吐く息と共に両肘を後ろに引き、そのまま両腕を伸ばします。ここで緊張する筋肉によって、「二の腕が引き締まってる」と感じるはずです。
背中
姿勢が悪い(特に猫背)人が背中の筋肉を鍛えないとゴムのように伸びやすく、どんどん上体が前に倒れて猫背になります。
対策
背骨の両側に上体を起こす筋肉(多裂筋)があることを意識して、腰骨の真上に肩、肩の真上に耳たぶを日常的に意識しましょう。
お腹&腰回り
年齢による基礎代謝の低下はもちろんですが、やはり運動不足も否めません。もともと、お腹周りには体脂肪がつきやすいのは変えることのできない事実。これを意識することが大切です。
対策
ドローイングを習慣にするとよいでしょう。吐く息と共にお腹を腰に引寄せ、腰でお腹を押し返し、お腹を薄くした状態をキープします。
臀部
全身の筋力の70%が下半身に集中していますが、運動不足や加齢により衰えやすく体脂肪になりやすいです。
また、座り姿勢による臀部の血流の悪さから身体が冷えると、断熱材的役割の体脂肪がつきやすくなります。
対策
スクワットなど、下半身を使うエクササイズを習慣にするとよいでしょう。こまめに動いて、身体を冷やさないようにしてください。
■ハードだけど効果抜群!全身引き締めヨガポーズ
ねじりの三角ポーズは全身の筋肉を使うので、「ねじり効果によるムダ肉をそぎ落とす」「内臓を動かし消化能力を高める」「自律神経を整える」など、更年期世代には外せないポーズです。
ポーズのポイント3つ
(1)決して無理に膝裏を伸ばさないようにしてください。
(2)ねじる際には、顔からはNG。両胸から右や左方向に向けてください。
(3)背中を伸ばす意識を忘れず、背中が丸まらないように注意してください。丸まってしまう場合は、膝を曲げて行ってください。
この3つのポイントを意識して、丁寧にポーズを深めてください。
期待できる効果
・全身の筋力を鍛えることで基礎代謝アップ
・胴体部分(体幹)の安定した状態でポーズをキープすることで体幹力強化
・姿勢の改善
・便秘解消
・首、肩こり、腰痛、背中の疲れを改善
・背中、二の腕、太もも、腰回り、臀部の引締め
・集中力アップ&全身のリフレッシュ
実践回数&期間
週に3〜4回を目安に実践すれば、必ずボディラインに変化を感じられるはずです。
「全身引き締めヨガ」のやり方
(1)右足を大きく一歩前に出し、骨盤、おへそ、胸が正面に向くようにつま先の向きを調整します。吐く息と共にお腹を引寄せ、体幹(胴体部分)を安定させます。
さらに、内くるぶし、太もも内側を背骨(体の中心軸)に両側から引寄せる意識をもちましょう。この状態だけでも全身の筋肉をフル稼働しています。
(2)脚の付け根を後ろに押し出すように、股関節から上体を床と平行に倒します。この時、左膝を曲げてもOKです。両脇腹を均等に伸ばす意識と体幹の安定を意識してください。
「吐く息と共に左膝を伸ばす→曲げる」を3回繰り返し、脚裏から太もも裏を伸ばします。
(3)左手を右足にそえます。手の位置は太もも、膝、すねなどでOKです。背骨がしっかり伸びる位置を見つけてください。
背中が丸まったり、反ったりしないことが大切です。腹筋、背筋をフル稼働しましょう。
(4)「吐く息と共に両胸を右方向に向ける→床方向に戻す」を3回繰り返します。顔から右側に向きがちですが、ねじり効果が浅くなるので注意してください。
(5)「右手を肩の高さに伸ばす→天井方向に伸ばす」を3回繰り返します。この時、わきの下を脚の付け根に下げるように意識すると、二の腕から脇肉がおどろくほど引き締められます。
最後にポーズをキープしたら、反対側も同様に動作を繰り返します。
とても難易度の高いポーズですが、丁寧に動作を確認しながら柔軟性や筋力をつけて、全身を美しく引き締めてください。
(株式会社ボディクエスト YOGAエクサイズディレクター 森 和世)
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