ずっとスリムでいるためには、食事や運動を習慣化することが大切といわれます。しかし、一般的にいいと思われていることでも、実は効果が無かったり、逆効果だったりするものもあります。
女性の体型改善専門パーソナルトレーナーの筆者が、効果があると思われているけれど、実は効果がない痩せ習慣について解説します。
■見直したい!実は効果がない痩せ習慣
(1)前日の食べ過ぎを取り返そうと翌日の食事を調整する
外食などで食べすぎたのを取り返そうとして、翌日の食事の量を抑えようとしていませんか?
それに効果はほとんどありません。それよりもいつも通りの食事に戻すことが大切です。
食べ過ぎてしまったといっても、1日で摂取カロリーが普段食べている食事より1,000kcalもオーバーしてしまうことはほとんどありません。1週間や1ヶ月全体など、長期で見た場合は大した問題にはなりません。
実際に私のクライアントで、旅行へ行き3日間大量に飲み食いした方でも、1週間で元の体重に戻り、その後ダイエットを始めてから最低体重記録を更新しました。
翌日の食事を抑えると、必要な栄養素が不足することにもつながり、コンディションを悪くしてしまう可能性があります。
食べすぎて罪悪感を感じたとしても、それに負けずに、いつも食べている食事に戻しましょう。
(2)有酸素運動で痩せようとする
率直にいって、有酸素運動を頑張っても痩せません。有酸素運動を一生懸命頑張っても、体重を落とす効果はわずかです。
例えば、体重70kgの人が軽くジョギングを30分程度して、消費するエネルギーは245kcal。「余計な食事を摂らず」にこれを「毎日」続ければ、1ヶ月で1kg程度痩せる計算です。
しかし、余計な食事を一切摂らず、30分間の有酸素運動を毎日行えるか?といったら、かなり疑問符がつきます。
実際にある研究で、BMI30前後で58歳前後の女性を対象に、特に食事制限せずに週5日・1日30分間の有酸素運動を行って体重の変化を調査したところ、12ヶ月後にわずか2.0kgしか体重が落ちませんでした。ちょっとさみしい変化ですよね。
一方同じ研究で、運動はせず、カロリーを抑え食事制限を頑張ったグループでは、12ヶ月後に平均7.2kgの体重減少が見られました。
ですから、体重管理は食事のコントロールをしっかりとすることが大切です。長期的な体重管理に有酸素運動は効果的ですが、食事を変えたくないからといって運動を頑張るのはあまりにも非効率なのです。
(3)ダイエット期間を決めてダイエットを行う
「2ヶ月間頑張ろう!」と決めてダイエットをすることは、おすすめできません。
短期間であれば頑張ることができ、体重を落として痩せることができるかもしれません。しかし、2ヶ月間頑張った後に、食事や睡眠・運動などの生活習慣を元に戻してしまっては意味がありません。
体型は日々の生活習慣が作ります。栄養バランスのとれた適度な食事や十分な睡眠、定期的な運動によって、美しい体型は保たれます。これは一生続けなければいけません。
ですから、本気でダイエットを頑張るのであれば、習慣化することが最も大切。ずっとスリムな人は、習慣化しているからずっと美しい体型を保ち続けられるのです。
ずっと体型が変わらない人は、無理をしないで自然にスタイルを良くする習慣を身につけています。まずは、無理なダイエットはせずに、できることから習慣として身につけていきましょう。
(パーソナルトレーナー 藤本 千晶)
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【参考】
※METsとは?【登山者検診のご案内】 – 松本協立病院
※Effect of Diet and Exercise, Alone or Combined, on Weight and Body Composition in Overweight-to-Obese Postmenopausal Women – The Obesity Society