40・50代になると、「若返り」というワードが気になりますよね。
実は、日々の食事を少し工夫することで、若返りホルモンを増やせるかもしれません。
管理栄養士の筆者が、若返りホルモンを増やす食材をご紹介します。
■「若返りホルモン」の正体
若返りホルモンの正体とは、「DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)」のことであり、主に副腎という臓器から分泌されています。
DHEAの働きは多岐にわたり、代謝を高めて体脂肪を減らしたり、健康的な身体の維持に役立ったりすることから、“若返りホルモン”と呼ばれてます。
そんなDHEAは、加齢とともに血液中の濃度が低下していくため、食事をはじめとした生活習慣に気をつける必要があります。
■若返りホルモンの増加に役立つ食材3つ
(1)ヤムイモ
長芋や自然薯などの芋はヤムイモの一種で、「DHEA」が含まれています。特に、自然薯には抗酸化作用をもつ「ビタミンC」や「ビタミンE」などの栄養素も含まれているのだそう。
DHEAを分泌する副腎は、活性酸素による酸化やストレスによって疲労してしまうのですが、抗酸化力によって対抗できます。
そのため、ビタミンCやビタミンEを含む自然薯を積極的に食事に取り入れることをおすすめします。
(2)納豆
納豆に含まれる「イソフラボン」には、ストレスを受けたときに副腎から分泌される酵素の働きを抑制する働きがあるため、結果として「DHEA」の分泌量が増えるということが報告されています。
継続的にイソフラボンを摂取したところ、摂取前と比べてDHEAの血中濃度は約3倍にも増えたのだそう。
納豆を食べることで手軽にイソフラボンを摂取できるため、若返りのために常備しておくと良いでしょう。
(3)かぼちゃ
かぼちゃには、抗酸化作用がある「ビタミンC」や「ビタミンE」「βカロテン」などの栄養素が豊富に含まれています。
いずれの栄養素も、老化の原因につながる活性酸素の生成を防ぐ働きがあり、副腎の疲労を抑制することでDHEAの分泌をサポートします。
ビタミンEには血行を改善する働きがあるため、冬の冷え対策にもおすすめですよ。
■若返りホルモンの増加を促す食べ方
若返りホルモンを効率よく分泌させるためには、食べ方にもいくつかのポイントがあります。
食物繊維はたっぷりと
人はストレスを感じると、副腎から分泌される「コルチゾール」によって血糖値を上げて、身体を守ろうとします。しかしその際、活性酸素が発生してしまうと、副腎が疲れる原因となってしまいます。
そのため、血糖値が急激に上がるような食事はさけなければなりません。
「食物繊維」には食後の血糖値上昇を抑える働きがあるため、オクラやかぼちゃ、ブロッコリーなどの野菜を意識して取り入れましょう。
野菜から食べ始めることを心がけ、よく噛むことで、急激な血糖値上昇の制御につながります。
脂質を控えすぎない
美容や健康にあまり良くないイメージが強い「脂質」ですが、若返りホルモンの分泌のためには控えすぎないことが大切です。
「DHEA」はホルモンの一種ですが、ホルモンの原料となるのはコレステロールであるため、コレステロールを一切摂らないような食生活は、若返りにおいてはデメリットに働きます。
そのため、しらす干しやウナギ、タコなどのコレステロールを含む食材を定期的に取り入れると良いでしょう。
コレステロールは含まれていますが、魚介由来の良質な「タンパク質」を摂取できます。食生活にデメリットだけをもたらすわけではないため、安心して食べてくださいね。
スキンケアや運動など、老化対策はさまざまな方法がありますが、毎日の食事からも対策できるとより効果的でしょう。ぜひ、ご紹介した食べ物を取り入れたり、食べ方の工夫をしてみてくださいね。
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
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【参考】
※若返りホルモンとも呼ばれるDHEAの秘密 – オムロン ヘルスケア
※抗ストレス作用 – ニチモウバイオティックス