「痩せたい」女性が、炭水化物と並んであまり摂らないようにしているのが「油」です。夏を控えたこの時期、油を避けている女性も多いのではないでしょうか。
しかし、全ての油が悪いわけではありません。「良い油」と「悪い油」を理解し、食卓に取り入れていくだけで、少しずつ美と健康を手に入れることができます。
管理栄養士の筆者が、「良い油」と「悪い油」を紹介します。
■油の働き
油の働きは主に以下の4つが挙げられます。
(1)体温、脳の動きを保つ
(2)皮膚、骨、神経、細胞の保護
(3)脂溶性ビタミンを運ぶ
(4)消化吸収、排泄を助ける
このように、「油」は身体にとって必要なもの。女性ホルモンも油でできており、脳や神経の50%以上は必須脂肪酸からできているので、健康で美しい身体には油が必要となるのです。
「肌がカサカサ」「便秘がち」「顔がくすんでいる」という女性は、「良い油」を摂取していきましょう。
■「良い油」「悪い油」とは?
油は、不足しても問題ですが、やはり摂りすぎも問題です。油の「量」に加えて「種類」を選んで摂取していきましょう。
「良い油」とは
「良い油」とは、体内を酸化させない油のことです。
α-リノレン酸
積極的に摂取していただきたい油は、「α-リノレン酸」と呼ばれるオメガ3を含む油です。
オメガ3は、女性の美と健康の強い味方であり、PMS緩和やメンタルの維持にも効果があるとされています。オメガ3を含む油はアマニ油・シソ油・えごま油・インカインチオイル・青魚・くるみ・チアシードなどです。
オレイン酸
「オレイン酸」と呼ばれるオメガ9の油も積極的に摂取していただきたい油です。加熱しても酸化しづらく、調理に向いています。
オメガ9を含む油は、オリーブオイルが代表的ですが、べに花油やひまわり油も徐々に知られるようになってきました。最近のべに花油やひまわり油は、「ハイオレック」といって、加熱に強いオレイン酸を強化しています。
「悪い油」とは
「悪い油」は、体内を酸化させる油のこと。「酸化」した油を摂ると、体内で活性酸素を増加させ、老化の原因につながることもあります。酸化した油=サビた油は、体内をサビさせるのです。
ショートニング・マーガリン
体内をサビさせる「悪い油」の代表は、ショートニングやマーガリンです。ショートニングやマーガリンに含まれる、トランス脂肪酸が血管をドロドロにし、体内から老化を促進していきます。
油は、むやみやたらに摂ると太りやすい原因ともなりますが、完全に抜くと美やアンチエイジングから遠のいてしまいます。
「良い油」と「悪い油」を正しく知って、良い油をきちんと摂るようにしましょう。
(管理栄養士/おやこ食育プランナー/美食ライフプランナー やなぎさわえりな)
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