暑い日は自分の汗で臭っていないか気になると思いますが、実は、汗をかいた時に臭くなりやすい習慣というものがあります。
国際薬膳調理師の筆者が、薬膳のベースになっている中医学(中国伝統医学)の目線で、汗が臭うNG習慣を5つご紹介します。
■汗をかいた時に臭くなりやすい習慣5つ
(1)ニンニクや香辛料などをよく食べる
薬膳の世界では、食材をおおまかに3つのグループに分類分けします。温める性質がある「温熱性(おんねつせい)」、冷やす性質がある「寒涼性(かんりょうせい)」、どちらにも属さない「平性」の3つです。
にんにくなどの香辛料は「熱性」に分類されます。熱性は薬効が強いため、多食すると身体に熱をうみやすいといわれていますが、この熱が体内に溜まることが臭いをうむ原因とされています。
汗の臭いが気になる場合は、にんにくや香辛料が入った料理は控えシンプルな味付けのものを中心とした食生活を心がけましょう。
(2)運動をしない
運動をすることで、自然と汗をかくことができます。汗をかかないと体内にこもっている余分な熱や水分を排泄できないため、臭いのもとになるといわれています。
身体に不要となったものは発散させないと、どんどん身体に蓄積する一方です。なので、定期的に汗として発散させてあげる機会を作りましょう。
運動が苦手な方も多いかもしれませんが、楽しみを作って身体を動かすのはいかがでしょうか? 例えば、ウォーキングの後にカフェによって一休みをする、好きなラジオや音楽を聴きながら運動をするなど、自分の好きな要素をプラスすることをおすすめします。
(3)肉類ばかり食べる
肉類などの動物性の食材は、消化に時間がかかりやすいといわれています。消化に時間がかかってしまうと、内臓に負担がかかって働きが弱まり、老廃物を体内に溜め込みやすくなります。
その老廃物が原因で匂いが発生しやすくなるといわれていますので、毎日、肉ばかりを好んで食べてしまうという方は要注意です。
肉類を食べる時は野菜も一緒に食べたり、肉以外の食材を楽しむ日を作るなど、多食しすぎないようにしましょう。
(4)エアコンの効いた部屋にずっと居る
エアコンがきいた部屋にずっといると汗をかく力が弱まり、汗腺もどんどん弱くなっていく場合があります。すると、不要になった排泄物を発散できず体内に溜め込み、汗をかいた時に臭いがきつくなってしまうのです。
会社でエアコンをきることはむずかしいかもしれませんが、自宅では窓を開けたり扇風機を回すなどをして過ごす時間も作るように意識をしてみましょう。
(5)ストレスを発散できず、溜めてしまう
余分な熱が体内に溜まると臭いの原因になるといわれていますが、ストレスも熱をうむ原因のひとつです。ストレスがたまると気という生命エネルギーの巡りが悪くなり、巡りが悪くなったところから熱がうまれると中医学では考えます。
ですので、気の巡りを良くすることが大切です。気の巡りが良くなる方法は、「かんきつ類を食べる」「身体を伸ばす」「好きなことをする時間を持つ」などがあげられますので、ご自身がとり入れやすい方法で気の巡りを良くしましょう。
当てはまるものがあれば、その行動を改善することで汗の臭いが気にならなくなるかもしれません。日々の行動を少しずつ変えていき、身体の中からも臭いケアをしていきましょう。
(薬膳ライフバランスプランナー/国際薬膳調理師/コラムニスト 倉口ゆうみ)
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【参考】
※日本中医食養学会 編・国立北京中医薬大学日本校 仙頭正四郎 監修「現代の食卓に生かす『食物性味表』改訂2版 上製」(2014年)燎原書店