みなさんは、毎朝飲む定番のドリンクはありますか? 「私の朝の始まりは、いつもこれ!」と決めている飲み物が少なからずあるかと思います。
しかし、薬膳の世界では、その日の体調にあわせて食べ物や飲み物を変えることが大切だとされています。
国際薬膳調理師の筆者が、朝の定番な飲み物である、紅茶、コーヒー、緑茶をどんな時にチョイスしたら良いのかをご紹介します。
■手足が冷たい時は、「紅茶」
・冷えが気になる
・生理でお腹が痛い
・気持ちが落ち着かない
・「風邪を引いたかな?」と思ったら
紅茶には身体を温める作用があるため、冷えを感じやすい朝に飲むと良いでしょう。また、気持ちを落ち着ける作用も期待できるため、少し憂うつな気分の時の朝にもおすすめです。
ただし、お酒を飲んだ次の日や、ほてりを感じる時など、身体に熱をもっている時に飲むと、余計に熱をうみやすくなりますので控えましょう。
■眠気を吹き飛ばしたい時は、「コーヒー」
・二日酔いの時
・むくんでいる時
・眠気を感じる時
・脳の働き、気力を高めたい時
眠気を吹き飛ばす作用があるコーヒは、朝にぴったりのドリンクです。また、「解酒毒(げしゅどく)」といってお酒による体調不良を緩和させる働きも期待できますので、飲み過ぎた次の日などにも有効な飲み物です。
しかし、身体を冷やす性質があるため、手足が冷たいと感じる時や生理の時、胃が弱っている時はさけましょう。
■寝汗をかいた朝には、「緑茶」
・身体が火照る時
・頭痛や、目の充血を感じる時
・イライラする時
・食べ過ぎの時
暑くて寝苦しい夜もありますよね。暑さゆえに身体に熱がこもりやすく、必要なうるおいが不足する場合が多いといわれています。
緑茶には、身体を冷やしながらうるおいを与える作用があるので、夏の暑い時には最適な一杯です。また、イライラや目が充血するなど、熱がこもったことによる不調緩和にも役立つとされています。
しかし、冷えやすい方の飲みすぎは余計に身体を冷やしてしまうので気をつけましょう。飲む時は、ホットにしていただくことも忘れないでくださいね。
身体の調子を整えるというと、たいへんそうと思われる方も多いかもしれませんが、その日の体調にあわせたドリンクをセレクトするということであれば簡単なのでつづけやすいですよね。ぜひ、参考にしてみてください。
(薬膳ライフバランスプランナー/国際薬膳調理師/コラムニスト 倉口ゆうみ)
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【参考】
※早乙女孝子 著「いつもの食材効能&レシピ帖 ― 漢方の知恵を毎日の食卓に」(2011年)つちや書店
※日本中医食養学会 編・国立北京中医薬大学日本校 仙頭正四郎 監修「現代の食卓に生かす『食物性味表』改訂2版 上製」(2014年)燎原書店