夏は、飲み物を口にする機会が多くなりますよね。実は、夏は断然「緑茶」がおすすめです。国際薬膳調理師である筆者が、夏に緑茶をすすめる理由ご紹介します。
■薬膳的「緑茶の3つの効能」
(1)においケア
夏になると、“汗の臭い”が気になりますよね。デオドラントスプレーや汗拭きシートなどで外側からの臭いケアは意識していても、インナーケアは意識していないという方もいらっしゃると思います。そんな方は、毎日飲むお茶を緑茶に変えることをおすすめします。
臭いの原因はさまざまですが、体内に余分な熱がこもっていることが原因の1つとして挙げられます。
熱がこもる原因は主に食習慣が関係しています。
「満腹になるまで食べる習慣がある」「辛い物や揚げ物、お酒を好んで飲食する」などが挙げられますので、心当たりがある方は体内に熱がこもっている可能性が大きいです。
臭いケアのためにも身体にこもった余分な熱をクールダウンすることが必要ですが、緑茶にはその効果が期待できます。
(2)食べ過ぎ防止に役立つ
「食べても食べてもお腹がいっぱいにならない」という経験はありませんか? 特に、お酒の席で感じることが多いかもしれませんね。
中医学ではこの状態のことを「胃熱(いねつ)」といい、お酒や辛い物、揚げ物などの胃に熱がこもりやすい食事をすると余計に熱がこもり、食べても食べても満腹を感じにくくなってしまうのです。例えるならば、火に油を注いでしまうようなイメージです。
その火を鎮静させる必要がありますが、緑茶には「清熱作用」という熱を鎮静させる働きがあり、食欲を抑えるほか消化促進の効果も期待できます。食べ過ぎてしまう人にぴったりですね。特に夏は、薄着になるので食べ過ぎ防止に役立つ緑茶の働きは嬉しいですよね。
(3)余分な水分を排泄し、必要なうるおいをチャージ
夏はたくさん汗をかくため、水分補給はとても大切です。せっかくの水分補給ですから、効率よくうるおいをチャージしたいですよね。
緑茶にはうるおいを生み出す働きが期待できるため、普段飲むお茶を緑茶に変えるだけで効率の良い水分補給につながります。
また、緑茶には利尿作用もあるため、不要な水分を促す働きも期待できます。不要になった水分を外に出して、きれいなうるおいをチャージするという循環ができていると身体の調子が整うのですが、余分な水分が身体に残っていると、むくみや冷え、頭痛などの不調を感じる方も多いです。
夏はたくさん水分を摂取するため、水分循環を良くしてくれる緑茶は夏の味方です。
■飲み方にも気を配る
緑茶はクールダウンさせる性質をもっているため、身体を冷やすカテゴリーに分類されます。そのため、冷たいまま飲むと身体が冷えてしまうこともあります。
冷えは万病のもとですので、なるべくホット緑茶をいただきましょう。また、食前に飲むとお腹が冷えやすくなってしまいますので、飲むタイミングは食後がベストです。
普段飲むお茶を変えるだけならば、毎日の生活に気軽に摂り入れることができそうですよね。「夏は食後にホット緑茶」という習慣をプラスして、夏をすこやかに楽しみましょう。
(薬膳ライフバランスプランナー/国際薬膳調理師/コラムニスト 倉口 ゆうみ)
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