冬の定番野菜の「大根」は、“煮物”という印象が強いのではないでしょうか。大根はデトックス効果が高いので、美味しい食べ方を知って身体をスッキリさせましょう。
管理栄養士の筆者が、デトックス効果が得られる大根の食べ方をご紹介します。
■デトックス効果◎大根の栄養
大根には、「アミラーゼ」という成分が含まれています。アミラーゼには消化を助ける働きがあるため、消化に関わる臓器を健やかに保ち、栄養素の消化吸収や老廃物の排泄を適切に行う効果が期待できます。
さらに、大根には「食物繊維」が豊富に含まれていることも特徴的です。特に不溶性食物繊維が多く含まれており、腸内で水分を吸って膨み、腸を刺激して排便を促す働きがあります。
排便がスムーズに行われることで老廃物が体外に排出されるため、デトックス効果につながります。
また、大根には「ビタミンC」も豊富に含まれているため、美肌づくりや免疫力UPにも役立ちますよ。
■身体スッキリ!大根と組み合わせるべき食材&食べ方4つ
(1)キムチ
キムチには、プロバイオティクスである「乳酸菌」が豊富に含まれております。これは、腸内を酸性に保つことで悪玉菌の増殖を抑え、腸内環境を整える働きがあります。
一方、大根に含まれる「食物繊維」はプレバイオティクスであり、善玉菌のエサになることで腸内環境を整えます。プロバイオティクスとプレバイオティクスを同時に摂取すると、腸内をきれいに保つ効果が最も発揮されるのだそう。
腸内環境が整うと老廃物を排出しやすくなるため、デトックス効果が得られますよ。
おすすめの調理法
大根を千切りしてキムチと和えたり、キムチと煮物にするのがおすすめです。
キムチには旨味が凝縮されています。なので、味付けを薄くしても美味しく、減塩効果も期待できますよ。
(2)塩麹
塩麹にも「乳酸菌」が豊富に含まれています。大根と組み合わせることで腸内環境が整うと、デトックス効果が期待できます。
塩麹には、「ビタミンB群」も多く含まれています。ビタミンB群は「糖質」や「タンパク質」などの栄養素の代謝に関与しているため、ダイエット効果も期待できますよ。
おすすめの調理法
大根を塩麹に漬けるだけでも美味しいのですが、鶏肉や豚肉と一緒に塩麹で煮込むのもおすすめです。鶏肉がしっとり仕上がりますし、大根のやさしい味を楽しむことができます。
味付けに物足りない場合は、味噌をプラスして調理してくださいね。
(3)梅
大根と梅の組み合わせもデトックス効果が高いのでおすすめです。梅に含まれる「クエン酸」は、腸に刺激を与えることで排便を促す効果が期待されています。
また、梅には血流を改善する「ムメフラール」という成分も含まれているため、身体を冷えから守って胃や腸の機能を正常に保つ働きが期待できます。
おすすめの調理法
梅肉和えにしたり、きゅうりなどの野菜と組み合わせてサラダにするとさっぱりといただけます。
また、大根ステーキに梅と味噌のソースをかけて食べるのもおすすめです。“大根と梅”と聞くとメイン料理にしづらい印象がありますが、食べごたえのある一品に仕上がります。ぜひ、試してみてください。
(4)大根おろしにする
大根に含まれる「酵素」は加熱に弱いため、生で食べることをおすすめします。また、大根おろしにして食べると消化しやすくなるので、効率よくデトックス効果を得ることができます。
大根の根の部分には「ビタミンC」が多く含まれているのですが、ビタミンCも加熱に弱いです。なので、大根をおろして食べる場合は、先端部分を使うと美肌効果も得られるでしょう。
おすすめの調理法
魚や肉、豆腐にトッピングして食べるのは鉄板ですが、めかぶや納豆にプラスして食べるのもおすすめです。めかぶにも「食物繊維」が豊富ですし、納豆には「乳酸菌」が豊富に含まれるため、大根と組み合わせることでさらにデトックス効果を高めることができます。
また、味噌汁やスープを食べる直前に大根おろしをプラスするのも◎。加熱に弱い栄養素も摂取することができますし、汁ものにフワッとした食感を与えて大根の甘味も楽しむことができますよ。
大根は、すりおろして時間がたつと「ビタミンC」が減るため、なるべく食べる直前にすりおろしてくださいね。
美容や健康に役立つ「大根」は冬に旬を迎えるため、美味しく効果的な食べ方を知ってたっぷりといただきましょう。
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
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【参考】
※白鳥早奈英・板木利隆 監修「もっとからだにおいしい野菜の便利帳」(2009年)高橋書店
※大根 – わかさ生活
※梅 – わかさ生活
※[大根]栄養たっぷり!大根の賢い保存方法 – カゴメ
※シンバイオティクスって? – サンスター