いつもはそうでもないのに、状況やコンディションによって思考がネガティブになり、批判的・攻撃的な感情や行動になってしまうことはありませんか?
それは普段、理性で抑えられていたものが、嫌なできごと、イラっとするできごと、悲しいできごとによってストレスがたまり、抑えられなくなってしまっているからかもしれません。
人に対して批判的・攻撃的な感情・行動になってしまったときの対処方法について、日本メンタルヘルス協会公認心理カウンセラーである筆者がお伝えします。
■ネガティブ思考はすべてが「悪」ではない
「ネガティブ思考」と聞くと「悪いこと」とイメージされる方も多いと思いますが、決してそうではありません。
ネガティブに捉えられる力も、ときには大切です。なぜなら、ネガティブ思考によって不安要素やリスクを見つけられるからです。とくに仕事では大切な力になります。
しかし、自分の劣等感や八つ当たり、恐怖心などからくる他者批判は減らしたいと思いますよね。
■他者批判をしないための3ステップ
イラっとして攻撃的な言葉を使って、あとあと後悔したことはありませんか? そして、ふと冷静になったとき、そんな自分にがっかりしてしまうこともあるのではないでしょうか。
そうならないためにも、伝え方や考え方は大切です。他者に不快な思いをさせないためだけでなく、自分を守るためにも、3つのステップを心がけてみてくださいね。
STEP1:相手の意図を確かめよう
「言葉」はとてもやっかいなもので、人によってニュアンスがそれぞれ異なります。
まったく違う意味にはならないにしても、小さな認識のズレが、のちに大きなトラブルへと発展することもあります。
そのため、相手がどのような意図で言った言葉や態度なのか、確かめてみましょう。
STEP2:認知に歪みがないか確かめよう
「認知の歪み」とは、「言葉通りの意味に受け取らないこと」。
これは幼少期からの自分の考え方・思考が強く反映される部分になります。
ネガティブ思考の場合、言っていないことを「言った」と勘違いをすることもあり、これが「認知の歪み」と言われるものになります。
例えば、「あの人は私に悲しいことを言ったから、私のことが嫌いなのだ」「私はダメな人間だから、何をしても失敗する」「友人が落ち込んでいるのは、自分が元気づけなかったからだ」など。
しかしこれらは、本当に事実でしょうか? このように歪んだ考え方をしていないかを確かめるうえでも、「相手の意図を確かめる」ことが大切になってきます。
STEP3:代案を出してみよう!ただし押し付けはNG
関わっている相手も人間なので、批判や批評ばかりをしていると愛想を尽かされてしまいます。
そこで大事になってくるのが「伝え方」です。
「こうされたのが悲しかったから、次からこうしてほしいな」というように、自分の感情とともに、次からの対策も合わせて提案してみましょう。
とくに、悪気のない場合は批判をしたところで、何が悪いのかがわからないので伝わりません。
またそのときの感情に任せて言うのではなく、深呼吸をして一呼吸おき、ニュートラルな状態で相手と接しましょう。
そして、自分の考えを押し付けないことも大切となります。自分が提案したことをどのように受け取って、どう行動をするかは相手次第です。
自分の置かれている状況によって、思考がネガティブになってしまうのは仕方のないこと。ただ、ストレスを他人にぶつけてしまうのは避けたいものです。そうならないためにも、自分がどのようなことにネガティブになったり、批判的になったりしてしまうのか、気づくことが大切です。たまには自分自身の振り返りタイムを取ってみましょう。
(美容ライター/心理カウンセラー 北口 慈子)
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