老化を進める原因物質とされている「AGE(終末糖化産物)」は、体内でつくられるAGEと食べ物からつくられるAGEの2つがあることがわかっています。どちらも食事内容を気をつけることで、AGE予防につながるといわれています。
ベジ活アドバイザーの筆者が、AGE予防につながる食事のポイントをご紹介します。
■体内でつくられるAGE
AGEとは、タンパク質と糖が加熱されてできた物質のことをいいます。
血中のブドウ糖が過剰になることでタンパク質に糖が結びつき、糖化が起きるのだそうです。血糖値が高いほど、身体のなかで糖とタンパク質が結びついて多くのAGEが発生するといわれています。
ですが、体内のタンパク質が糖化しても、初期の段階で糖の濃度が下がれば元の正常なタンパク質に戻るようです。
糖の吸収を遅くするには?
野菜から食べ始める「ベジファースト」は食物繊維の働きで糖の吸収を遅くし、おだやかな血糖値上昇を保つことに役立ちます。
血糖値は食事開始から1時間ほどで上昇するので、このタイミングでウォーキングなどの運動をするのも良いですね。
■食事からつくられるAGE
タンパク質と糖が加熱されてできた物質を、私たちは食事やおやつなどで身体のなかにとり入れています。
食事に含まれるAGEの一部は消化の段階で分解されることがわかっています。ですが、約7%は体内に溜まり、食べる頻度が多ければ蓄積量も増えていきます。
焼いたり揚げたりしている食品(特に、動物性脂肪食品「唐揚げ」「ハンバーグ」「トンカツ」「焼き鳥」)などには多くのAGEが含まれます。揚げたポテトチップスやフライドポテト、ケーキなどにもAGEは含まれています。
AGEの発生を少なくする調理法とは?
生食の野菜や刺身などはAGEが少ないですが、それだけだと食事が楽しめないですよね。なので、加熱時間や油の使用を少なくして対策をしましょう。「揚げる・焼く」だけの調理法に偏らず、AGEの発生を少なくするといわれている「茹でる・蒸す・煮る」の調理法も併用するようにしてください。
AGEの高い食品には、胃のなかの消化時間を遅らせる「お酢」を加えてみると良いでしょう。唐揚げには、レモンをかけるだけでもOKです。
バランスの良い食事のなかで、無理なくAGE予防につながる食事のポイントを意識してみてはいかがでしょうか。
(ベジ活アドバイザー 生井 理恵)
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【参考】
※AGE(終末糖化産物)とは? – AGE測定推進協会
※AGE(終末糖化産物)の多い食品・少ない食品 – AGE測定推進協会
※糖尿病患者はコンガリ焼けた食品に注意 心血管のリスクが上昇 – 糖尿病ネットワーク
※“糖質コントロール”が、健康だけでなく美肌づくりのポイントに! – サラヤ